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不動産投資は何年で元が取れる?初期費用を回収するまでの目安を解説

不動産投資は何年で元が取れる?初期費用を回収するまでの目安を解説


不動産投資は何年で元が取れる?初期費用を回収するまでの目安を解説

不動産収益を検討している多くの方の懸念材料として、収益化のタイミングが挙げられます。

自分の資本だけではマンションやアパートといった収益不動産の購入は難しく、一般的にはローンを利用する傾向にあります。

そのため、ローンを完済し、高い利益を獲得できるタイミングを知りたい方は多いものです。

本記事では、不動産投資は何年で元が取れるのかについて、初期費用を回収するまでの目安を解説します。

【目次】

 

元が取れるまでの目安は5年から10年

目安は5年から10年

不動産投資を始める際には、下記の初期費用が必要です。

 

不動産仲介手数料

不動産仲介手数料は物件を売り主と買い主をつなぐ役割を持つ、不動産仲介業者が取得する手数料です。

不動産仲介業者は手数料を利益として獲得するため、業者により手数料はさまざまです。

買い主としては、不動産仲介手数料が高額になってしまった場合、購入をためらってしまうものです。

しかし、不動産仲介手数料は法律によって400万円より高い物件は「物件の価格の3%+6万円」が上限として決まっています。

たとえば、1,000万円の物件の場合、仲介手数料は下記のようになります。

 

(1,000万円×3%)+6万円=36万円

 

そのため、手数料が高いと感じたときはこちらの数式に当てはめてみましょう。

 

不動産投資ローンに関する事務手数料

不動産投資を行う際、マンションをローンで購入する場合は事務手数料を支払う必要があります。

事務手数料には定額制とローンの総額に対する定率制の2種類が含まれています。

定額制はどのような状況でも一定の金額を返済し、定率制の場合は借入金額の1%から3%程度を毎月返済する必要があります。

そのため、定率制のローンは借入金額の残りが少ないほど負担が軽くなるといった点が特徴だと言えます。

一方、ローンの借入金額が高額の場合、10万円を超えるような負担が大きい金額を返済しなければならない点には注意が必要です。

 

不動産投資ローンの保証料

不動産投資ローンの保証料

不動産投資ローンの保証料とは、不動産投資の際にローンを組む際に、契約する保証会社に支払う手数料です。

保証料の支払い方法は一括で支払ったり、金利を上乗せして支払ったりすることができます。

一括で支払う場合は借入金額の2%程度、金利を上乗せする場合は0.3%程度を支払います。

 

印紙代

ローン契約は金銭消費貸借契約書と、不動産売買契約書を締結する必要があり、それぞれに印紙代の支払いが求められます。

印紙代は累進課税制度に則って金額が変動します。

下記、金額ごとの印紙代一覧です。

 

1万円未満(※) 非課税
10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1,000円
100万円を超え500万円以下 2,000円
500万円を超え1,000万円以下 1万円
1,000万円を超え5,000万円以下 2万円
5,000万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載の無いもの 200円

 

参考ページ:国税庁「No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」

(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7140.htm)

 

このように、不動産投資を行う際にはさまざまな初期費用が必要です。

そのため、不動産投資を行う方のなかには早めにローンの返済計画を立案する際、短い返済期間を設定する方がいらっしゃいます。

一般的に、不動産投資で元が取れるまでの期間は5年から10年が選ばれる傾向にあります。

元が取れるまでの期間が短すぎると毎月の返済金額が高額になり、返済金が収益を上回ってマイナスになることが考えられます。

一方、20年以上など長期のローンを組んでしまうと、多くの手数料が必要になるため収益が減ってしまいます。

そのため、多くの不動産投資家は5年から10年でローンを返済する計画を立てる方が多いです。

 

回収期間を考えるための指標

回収期間を考えるための指標

こちらでは、回収期間を考えるための指標をご紹介します。

 

CCR(自己資金配当率)

CCR(自己資金配当率:Cash on Cash Return)とは、購入した投資物件の収益が年間でどの程度発生しているのかを知るための指標です。

下記、CCRを求める数式です。

 

CCR=年間収益額÷投資額×100

 

たとえば、2,000万円の投資額を使用し、年間の収支が300万円だった場合、下記のように求められます。

 

CCR=300万円÷2,000万円×100=15%

 

CCRで分かることは、投資金額を回収するまでの期間です。

上記の数式では、投資金額の15%である300万円を1年で回収することが分かりました。

そのため、投資金額の回収期間は下記になります。

 

投資金額÷CCR=2,000万円÷300万円/年=6.6年

 

以上より、2,000万円の投資金額を回収するためには6年から7年程度必要なのがお分かりいただけたかと思います。

CCRの数値が高い物件ほど高い人気を持ち、収益を得やすい物件であると言えます。

 

PB(資金回収期間)

PB(資金回収期間:Pay Back Period)とは、自己投資金額を回収するまでの期間(年単位)を知るための指標です。

先述したCCRとの違いは、税金や事務手数料などの諸経費を差し引いて手元に残る純利益で計算することです。

下記、PBの計算式です。

 

CCR=自己資金額÷年間収益額(年間収益-諸経費)×100

 

たとえば、下記の条件で投資を行っている場合、PBはどうなるのでしょうか。

自己投資額:3,000万円

年間収益:200万円

諸経費:100万円

 

PB=3,000万円-(200万円-100万円)×100=30%

 

PBは数値が高いほど高い利益を出している状態であると言えます。

 

ROI(投資収益率)

ROI(投資収益率:Return On Investment)は投資金額が年間収支の割合で、どの程度なのかを知る指標で、回収率を表します。

回収率は投資前に知ることができないため、実際にROIを使用するのは投資を開始したあとになります。

下記、ROIを算出する数式です。

 

ROI=年間収益額÷最初の投資額(自己投資額)×100

 

たとえば、年間収支額が300万円、最初の投資額が1,500万円の場合、ROIは下記になります。

 

300万円÷1,500万円×100=20%

 

上記より、投資金額の20%を回収したと言えます。

また、ROIはしばしばROE(Return On Equity)と同等の意味で使われます。

 

不動産投資の際に必要な初期費用の求め方

不動産投資の際に必要な初期費用

一般的に、不動産投資を行う際に必要な初期費用は、物件の価格の15%から30%程度が必要だと言われています。

下記、不動産投資の際に必要となる初期費用の内訳です。

項目 費用の目安
頭金 物件価格の10%から20%程度
諸費用 新築:物件価格の6%程度
中古:物件価格の10%程度
合計 →物件価格の15%から30%程度

 

頭金については、金額が高いほどローンの審査に通りやすくなる傾向があります。

また、自己投資が少ないとローンの金利が上がってしまう可能性がある点には注意が必要です。

そのため、自己投資が可能な範囲にある物件のなかから、無理なくローンや金利を支払えるものを選びましょう。

 

自己投資が100%の不動産投資について

金融機関からお金を借りずに、自己資本で不動産を購入できた場合、ROIが改善する可能性が高くなります。

ローンを利用すると、収益の一部を手数料として支払う必要があるため、自己資本に対する収入が減額してしまいます。

しかし、ローンを組まなかった場合は手数料を支払う必要が無いため、利益の増加が期待できます。

一方、ローンを利用することで利息がかかるためキャッシュフローは低下しますが、投資効率は上昇します。

そのため、自己資本で投資不動産を購入することができる場合でも、どちらの方が利益を残せるのかを検討する必要があります。

不動産投資のキャッシュフローとは?計算方法やプラスにするコツを紹介!

 

おわりに

本記事では、不動産投資は何年で元が取れるのかについて、初期費用を回収するまでの目安を解説しました。

一般的に、不動産投資はローンの負担などを考慮して5年から10年程度の期間で回収する方が多い傾向にあります。

投資に対する回収率や利益は、CCR・PB・ROI(ROE)を算出することができます。

不動産投資を行う際は、収益を獲得できるのかを十分に検討しましょう。


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