不動産投資ローン借り換えのコツは?借り換えのメリット・注意点を押さえよう
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不動産投資ローンの借り換えは、不動産投資におけるキャッシュフローを改善させる上で有効な手段のひとつです。中には現在の不動産投資ローンの借り換えを検討していて、詳しい情報が知りたいという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不動産投資ローンの借り換えの概要と実行するメリット、さらに借り換えを成功させるためのコツについて解説します。
不動産投資ローンの借り換えは、一般的に多くの手続きが必要です。また、借り換えを実行した後に「以前の金融機関のほうがよかった」と簡単に元に戻すことはできないため、実行にあたっては慎重な検討が求められます。メリットや注意点、手続きの手順など関連情報について理解を深め、状況に合った最良の判断をしましょう。
1.「不動産投資ローンの借り換え」とは?

不動産投資ローンの借り換えとは、融資を受けていた金融機関のローンを解約して、新たに別の金融機関でローンを組み直すことです。
ローンの借り換えをする主な目的は、より金利の低い金融機関のローンへ組み替えることによって不動産運用のキャッシュフローを改善することにあります。借り換えに伴って、利用していた金融機関に対してはローンを一括返済するのが一般的です。
なお、多くのケースで、元の金融機関への一括返済は新たな借り入れ先からのローンを返済原資とします。
2.不動産投資ローンの借り換え|4つのメリット

不動産投資ローンを借り換えるメリットは複数あります。金利を下げてキャッシュフローを改善できることや金利タイプの見直しができること、団体信用生命保険の見直しができることなどは代表的なメリットです。まずは、不動産投資を借り換えることで得られるメリットについて、詳しく把握しておきましょう。
🔵1.収支の改善が見込める
現在融資を受けている金融機関よりも低利率の金融機関があった場合、借り換えによって金利を下げることができます。
不動産投資の収支は、家賃をはじめとした収入から金融機関への支払いや各種費用を差し引いた額です。従って、借り換えによって金利を下げることができた場合、不動産運用の収支改善につながり、より潤沢なキャッシュフローを得られることになります。
🔵2.金利のタイプを見直せる
「変動金利」は市場金利の変化に合わせて金利の支払いが増減する金利タイプであり、「固定金利」は市場金利の増減にかかわらず契約時に取り決めた金利での支払いが続く金利タイプです。
「変動金利」と「固定金利」のいずれが借主にとって有利となるかは、市場金利の推移によって変化します。そして基本的に、選択した金利タイプが結果として不利に働いていたとしても、契約後に見直すことはできません。
ただし、不動産投資ローンの借り換え時であれば、新たな金融機関との間で契約を結ぶ際に別の金利タイプを選べます。もしも金利タイプの選択で失敗している状況であれば、不動産投資ローンの借り換えは金利タイプを見直せる、数少ないチャンスです。
🔵3.自分自身を高く評価してくれる金融機関に出会える可能性も
金融機関は、個人の属性や物件の条件など複数の要素を加味し、金利をはじめとした貸付条件を決定しています。
不動産投資ローンの借り換えを通じて、借主である自身をより高く評価し、有利な条件で融資してくれる金融機関に出会えるかもしれません。投資家としての信用力が高まれば、さらなる投資拡大を狙う上でもプラスに働くことにつながります。
🔵4.団体信用生命保険の内容を見直すきっかけになる
「団体信用生命保険」いわゆる「団信」は、不動産投資ローンの契約をする際に加入することの多い保険契約です。団体生命保険に加入することで、万が一の事故や病気でローンの返済が難しくなった際には残債の支払いを肩代わりしてもらえるなど、借主にとって大きなメリットがあります。
団体生命保険の保険料は、基本的な保障内容の場合、ローンの金利に含まれているか金融機関が負担することが多い傾向です。しかし、内容を見直して条件を付加するとなると、追加の金利負担が生じることがあります。
団体信用生命保険の保障内容は、年月を経るとともに改善されることも多々あることが特徴です。不動産投資ローンの借り換えを通じて最新の団体生命保険に入り直すことで、よりよい契約内容にできる可能性があります。
3.不動産投資ローンの借り換え|3つの注意点

不動産投資ローンの借り換えにはメリットばかりでなく、注意しておきたい点もあります。実際に借り換えを検討する際には、メリットとデメリットを天秤に掛けた上で、メリットがデメリットを上回っているかを判断しましょう。不動産投資ローンの借り換えに関する、3つの注意点を詳しく解説します。
🔵 1.手数料·諸費用が必要となる
多くの金融機関は、不動産投資ローンを解約して一括返済する際、手数料を支払うことを契約に盛り込んでいます。
さらに、新たな金融機関と不動産投資ローンの契約を結ぶ際には、従来の金融機関との間で契約したときと同様に、各種の費用を支払う必要があります。以下の表に、新規の契約時に必要となる費用の一例をまとめました。
費用の名称 | 費用の内容 |
印紙税 | ・契約書や領収書など、収入の発生する取引に関わる契約書を作成した際に、取引額に応じた印紙税額の印紙を貼る ・不動産投資の場合、登記などの際に発生する |
事務手数料 | ・融資元の金融機関が行う事務手続きに対し、手数料として支払う費用 |
保証料 | ・ローンを保証する保証会社に対して支払う保証料 |
団体生命保険料 | ・不動産投資ローンの契約時に加入することの多い、団体生命保険に関わる生命保険料 |
🔵 2.金融機関の信用を失うリスクがある
金融機関はただ単にお金を貸してくれるだけの存在ではなく、数十年単位の事業を応援してくれるパートナーであるといっても過言ではありません。
不動産投資ローンの借り換えは、基本的には金利や契約条件を有利にするために行われるといえます。頻繁に借り換えを繰り返していると、金融機関からの信頼を損ねる可能性があることは、注意しておきたい点です。
特に、付き合いのあった金融機関と一度関係を断てば、以後は元通りの付き合いをするのは難しくなることも予想されます。借り換えは、総合的な見地で判断することが求められるでしょう。
🔵 3.経済動向や個人属性の変化によっては金利が高くなってしまう場合も
従来の金融機関で融資を受けた時点から経済動向や個人属性に変化があった場合、当初の借り入れ時の条件よりも悪くなる可能性があります。
例えば借り入れ当初よりも市場金利が上昇していた場合、新規で借り入れる際の金利水準は、高めに設定される可能性が高くなるでしょう。また、借主自身の収入が下がっていた場合、金利をはじめとした融資条件が借り換え前より厳しくなってしまうことも起こり得ます。
4.不動産投資ローンの借り換え|成功のコツ
不動産投資ローンの借り換えを成功させるコツは、ひとつの金融機関に絞るのではなく、複数の金融機関の条件を把握することです。複数の金融機関の中から最もよい条件を提示してくれる金融機関を選びましょう。「よい条件」とは、金利などの条件だけでなく、担当者との相性も基準のひとつに入ります。
借り換えを有利に運ぶためのもうひとつのコツは、信頼できる不動産会社などにサポートを依頼することです。オブザーバーとして第三者を交えることによって、自分自身では気づかない側面が見えてくる可能性は十分にあります。
5.不動産投資ローンの借り換え|5つのステップ

「借り換えの手続き」というと難しく考えてしまいがちですが、順序を理解すればそれほど複雑な流れではありません。借り換えの手続きは大きく分けて5つのステップです。実際の流れを体感できるよう、順番に解説します。
🔵 1.利用中の金融機関への返済額・条件を確かめる
新規の金融機関を選ぶより前に、まずは現在の借り入れ条件について確かめましょう。現在の条件を把握して初めて、他の金融機関と比較・検討することが可能になります。
数年前に結んだ契約の内容については、詳細に覚えていないことがあるかもしれません。返済額や返済条件について、かつての資料整理と併せて確認することが借り換えの第一歩です。
🔵 2.借り換え先選び
利用中の金融機関との融資条件を把握した後は、借り換え先の金融機関を選ぶステップに移りましょう。
ローンの借り換えは、主に金利の引き下げや金利タイプの見直しを目的として行われることが多い傾向です。しかし、金利条件だけで決めることはおすすめできません。
ポイントは複数の金融機関の条件を比較・検討することです。インターネットなどで情報を下調べしたり、金融機関の無料相談を受けたりしながら、新たなパートナーを見つけましょう。
🔵 3.新規借り入れ先での審査
借り換え先の金融機関が決まると、次は希望する金融機関に審査を申し込む段階です。審査を受ける際は、現在利用している金融機関でローンを組んだときと同様、提出が求められる書類があります。必要書類の一例は以下の通りです。
・源泉徴収票・確定申告書・決算書
現在の収入を証明するための書類です。借り換えの審査の際にも収入は重視されるポイントであるため、収入を証明する書類を提出することが求められます。サラリーマンの場合は源泉徴収票や確定申告書、法人として取り組んでいる場合は決算書を提出します。
・預金通帳など、保有資産の証拠を示す書類
保有している資産も審査を左右する重要なポイントです。口座内の預金額や、保有している金融商品・不動産などを示す書類などの提出が求められます。
・売買契約書
不動産売買の際に売主と買主の間で交わされる書類です。物件購入時の建物の価格などが記載されています。
・重要事項説明書
不動産の売買契約を交わす際に、宅地建物取引士が買主へ説明する内容を記した書類です。物件の所在地や築年数など、物件に関する重要な情報が記載されています。
・登記簿謄本
土地や建物の権利関係について記録されています。自分自身が不動産の所有者であることを示す証拠として、審査の際に提出が必要です。
🔵 4.利用中の金融機関との手続き
新規の借り入れ先の審査に通過し、借り換えが決まった後は、次のステップとして、現在融資を受けている金融機関と解約のための手続きを進めます。
まずは利用中の金融機関に対して、借り換えの意思を伝えることが第一歩です。その上で、利用中の金融機関に対しては一括返済が必要になるため、返済の日程やトータルの返済額について確認しましょう。
また、抵当権の抹消(利用中のローンにかかる抵当権を抹消する手続き)についても利用中の金融機関との間で取り決めが必要です。
🔵 5.新規借り入れ先との手続き
これまで利用していた金融機関で登記していた抵当権を抹消する代わりに、新規の金融機関との間で新たに抵当権を設定する必要があります。
抵当権を新たに設定するためには、以前利用していた金融機関から抵当権抹消書類を受け取っておくことが必要です。可能であれば、これまで借り入れていたローンを一括返済すると同時に抵当権抹消書類を受け取っておきましょう。その後の抵当権設定手続きをより円滑に進められます。
通常、一括返済を行うのは、新規の融資が実行された日です。一括返済を済ませて抵当権抹消書類を受け取れば、従来の金融機関との手続きは終わり、借り換え手続きは完了となります。
6.不動産投資ローンの借り換え|相談相手を見極めるポイント

不動産投資ローンの借り換えは検討する項目も多く、疑問や不安が生じることもあります。専門家に相談することで、効率的かつ精神的な負担も減らしながら進めやすくなるでしょう。中でも、その道のプロである不動産会社は相談相手の有力な候補です。
しかし、どのような不動産会社でも大丈夫というわけではなく、重視しておきたいポイントがあります。後悔のない選択ができるよう、ポイントを押さえておきましょう。
🔵考えにしっかりと耳を傾けてくれるか
相談者の話に耳を傾けず、一方的に話を展開する担当者の場合には注意が必要です。相談者としてのニーズをくみ取ってもらえず、会社側の都合を押し付けられてしまう可能性があります。
望ましい結果を実現してくれるパートナーを選ぶためには、真摯に話を聞いてくれる担当者かという点も大切なポイントです。
🔵魅力的な話だけでなくリスクや注意点も伝えてくれるか
誠実な会社であるかを見極める上で、借り換えのリスクや注意点についても伝えてくれるかということは、判断材料のひとつになるでしょう。
相談者ファーストの考え方でない場合は、魅力的な話ばかりを伝える傾向にあります。信頼できる不動産会社は、客観的な立場から状況を正しく分析し、必要に応じて適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
🔵ペース感を相談者に委ねてくれるか
相談者の利益を親身に考える会社であれば、結論を急かしたりすることなく、相談者のペースを尊重してくれるでしょう。
相談者の納得いかんにかかわらず結論を促すような会社は、不動産投資ローン以外の相談でも親身な対応が期待できないかもしれません。相談者の疑問に寄り添う「待ち」の姿勢をもっている会社を選ぶことが大切です。
7.不動産投資ローンの不安はGALA NAVIで解決!
不動産投資ローンの借り換えは、利用していた金融機関と新規で借り入れする金融機関という二者を相手にする手続きということもあり、独力で行うとなると大きな負担を感じるかもしれません。正しい判断をするためには、正しい知識を得ておくことが大切です。
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8.まとめ

金利の見直しによる不動産収益の改善を図る上で、不動産投資ローンの借り換えは効果的な手段です。しかし、借り換えには手数料をはじめとする費用が発生することや、これまで付き合いのあった金融機関との関係が断たれる可能性があるなど、リスクもあります。
借り換えを無事に成功させるためには、複数の金融機関に打診したり、信頼できる不動産会社に相談したりすることが効果的です。
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