住宅の購入が生命保険代わりに?“団信”の仕組みを解説
住宅の購入が生命保険代わりに?“団信”の仕組みを解説
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住宅を購入すると、当然ながらその住宅に住むことができます。住宅ローンを利用した場合は、その家に住めるだけではなく、「団信」という生命保険にも加入することができます。つまり、住宅ローンを利用すると「住まい」が手に入り、かつ万が一のときの「備え」にもなるということです。今回は、そんな「団信」の仕組みについて解説します。
団信とは?
団信とは「団体信用生命保険」の略称であり、住宅ローンを利用して不動産を購入するときに加入できる生命保険のことを言います。団信は、借入者に万が一のことがあったときに、住宅ローンの残債分を完済してくれます。
例えば、都内の分譲マンションを購入するときに、ローン期間35年、借入金5,000万円の住宅ローンを利用したとします。10年後、残債4,000万円のときに、借入者に万が一があった場合、残された家族は多額な借金を抱えてしまうことになってしまいます。住宅ローンを返済していくことが困難であれば、手放すことも検討しなければなりません。
このようなリスクを回避してくれるのが、「団信」なのです。団信に加入しておくことで、その時点の住宅ローンの残債4,000万円は、保険金として金融機関へ支払われます。つまり、残された家族には、住宅ローン返済のないマンションを残すことができるのです。一部、任意加入となっている金融機関もありますが、ほとんどの金融機関では、団信加入が住宅ローンの借り入れ条件となっていますので、住宅ローンと団信の加入は、セットと考えても良いでしょう。
団信にはどんな種類がある?
団信には以下のような種類の団信があります。
- 1. 通常の団信
- 2. 3大疾病特約付き団信
- 3. 8大疾病特約付き団信
通常の団信は、借入者が「死亡または高度障害」になったときに残債が完済されます。3大疾病特約付きは、通常の団信に加えて、「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」になったとき、8大疾病特約付きでは、さらに「高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎」になったときに完済されます。
大抵の金融機関では、通常の団信に別途保険料が発生することはありませんが、3大疾病や8大疾病の特約付き団信の場合は、別途保険料がかかったり、金利が上乗せされたりすることもあります。これらの条件は、金融機関によって異なるので確認しましょう。
団信は生命保険代わり
団信加入のメリットは?
団信は、生命保険に加入している状態と同じ効果が期待できるので、現在加入している生命保険の見直しを検討することができます。団信は、万が一の際に住宅ローンを完済してくれるので、残される家族の居住費の負担がなくなります。団信加入のタイミングで、現在加入している生命保険の死亡保障部分を一部解約し、毎月の保険料を減額することもできるのです。また、お子さんの生まれる予定があるなど、死亡保障を充実させたいのであれば、現在加入している生命保険は継続したまま、団信で保障を厚くすることもできます。
ただし、残される家族の全ての居住費の負担がなくなるわけではありませんし、現在加入している生命保険の保障範囲や生活の必要保障額などからも検討する必要があります。保険の解約を検討する場合は、現在加入している保険会社や専門のファイナンシャルプランナーなどに相談したうえで行ったほうが良いでしょう。
団信加入の注意点って?
住宅ローンの団信加入の際には、以下のような注意点があります。
- 1. ローンを完済すれば団信も終了
- 2. 団信に加入できないこともある
- 3. 限度額がある
団信は、あくまで住宅ローンとセットの生命保険です。そのため、住宅ローンが完済されれば、自動的に団信の保険期間も終了します。
また、先で述べたとおり、ほとんどの金融機関では、団信加入が住宅ローンの借り入れ条件となっています。健康などの問題で団信に加入できない人は、住宅ローンを組むことができないこともあります。団信の申込条件から保障範囲、保険料の有無、支払方法など、金融機関によってさまざまですので、よく確認しておきましょう。
住宅ローンには限度額がある点にも注意しましょう。金融機関によって異なりますが、1億円を限度額にしている金融機関が多いです。高額な分譲マンションを購入する場合には、1億円の借り入れを超すこともあるので、限度額や条件なども確認しておきましょう。
まとめ
住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、団信に加入するということは、それだけで生命保険に加入している状態と同じと言えます。仮に、借入者に万が一のことがあっても、団信が住宅ローンを完済してくれるのであれば、残された家族は管理費などのランニングコストだけを負担すれば、引き続き同じ家に住むことができます。このように、住宅ローンを利用した住宅購入は、団信による「安心感」も得られる買い物なのです。
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