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不動産投資でもローンは繰り上げ返済したほうがいい? 繰り上げ返済のメリット・デメリット

不動産投資でもローンは繰り上げ返済したほうがいい? 繰り上げ返済のメリット・デメリット


不動産投資でもローンは繰り上げ返済したほうがいい? 繰り上げ返済のメリット・デメリット

不動産投資では一般的に、銀行から融資を受けて物件を購入し、月々の家賃収入からローンを返済します。そのため、もし手元に余剰資金があれば、ローンの早期完済を目指して繰り上げ返済を検討したくなるかもしれません。ただし、不動産投資の場合、繰り上げ返済は必ずしも投資戦略にプラスになるともいえないようです。今回は、不動産投資における繰り上げ返済のポイントをみていきましょう。

【目次】

1.不動産投資の繰り上げ返済は2種類ある

不動産投資の繰り上げ返済は2種類ある

繰り上げ返済には、「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。

「返済期間短縮型」とは、月々の返済額をそのまま据え置き、返済期間を短縮することです。返済期間を短縮すれば、支払うはずだった利息を軽減できます。一方、「返済額軽減型」では、返済期間は変更せずに月々の返済額を減らします。返済期間は変わらないために利息の軽減効果は小さいですが、手元にキャッシュを残すことで金利上昇による利息の増加や急な修繕などの出費に備えることができます。
例えば、35年ローンで3,000万円を借り入れ、返済開始から1年後に200万円を繰り上げ返済するとします。年金利は2.5%、元利均等返済です。

• 当初借入元金 30,000,000円
• 当初借入期間 35年
• 返済済み期間 1年
• 返済方法 元利均等返済
• 借入金利 2.5%
• 繰り上げ金額 2,000,000円

それぞれ、どのように変化するのかみてみましょう。

➣期間短縮型の場合

• 毎月返済額 107,248円
• 残り返済期間 30年7ヶ月
• 減少する利息額 2,470,599円

➣返済額軽減型の場合

• 毎月返済額 99,955円
• 残り返済期間 34年0ヶ月
• 減少する利息額 968,323円

あくまでも一例ですが、減少する利息額に差があるのがわかります。

2.繰り上げ返済のメリットとデメリット

繰り上げ返済のメリットとデメリット

繰り上げ返済は、住宅ローンの返済ではごく一般的ですが、不動産投資の視点からは必ずしもメリットばかりではないようです。メリットとデメリットをみていきましょう。

メリット:返済総額が少なくなる、返済期間を早めたり月々の負担を減らしたりすることができる

上記のシミュレーションの場合、繰り上げ返済した200万円は利息分ではなく元本の返済に充てられます。そのため、ローン残高が減って利息の負担も少なくなり、結果的に返済総額を少なくすることができます。返済期間が短くなる、あるいは、月々の返済額が減ることで、心理的な負担も減るでしょう。
ところで、ローンの総額を減らすには、頭金を多めに入れて借り入れを減らすという方法もあります。ただ、不動産経営には突発的な出費を強いられるリスクもあります。もし、頭金に多くの資金を投入すると、後々の出費に対応できなくなる可能性も考えられます。その点、繰り上げ返済は通常、手元の資金に余裕があるときに行うので、リスクヘッジとなります。

デメリット:手元の現金が減る、手数料がかかることがある、利息分の経費計上額が減る

繰り上げ返済での負担減を急ぐあまり、手元の現金が減ってしまうと、突発的な修繕や空室の発生といった不動産経営につきもののリスクに対応できない可能性があります。また、ローンのプランによっては、繰り上げ返済時に手数料がかかることもあります。
さらに、不動産投資のローン返済額のうち利息分については、確定申告時に経費として計上できます。繰り上げ返済によって利息負担額が減ると、経費の計上額が減って課税額が増えることがあります。

3.繰り上げ返済の可否を見極める4つのポイント

繰り上げ返済の可否を見極める4つのポイント

超低金利時代のいま、あえて繰り上げ返済すべきなのかという指摘もありますが、戦略上、繰り上げ返済したほうが効果的になることもあります。ここでは、繰り上げ返済すべきかどうかを見極める4つのポイントを紹介します。

1.高金利の物件から繰り上げ返済する

複数の不動産物件を所有している場合、少しでも無駄な金利の支払いを抑制するために、高金利の物件から繰り上げ返済をしていくようにします。

2.利回りの低い物件は繰り上げ返済しない

利回りの低い物件は繰り上げ返済に向いていません。融資という他人資本で投資資金を作り、物件の利回りと借入金利との差額で利益を出す不動産投資において、借入金利よりも利回りが低ければ繰り上げ返済するメリットはありません。

3.修繕費などの出費に備える

突発的な修繕や金利の変動リスクなどに備え、手元にはある程度の現金を置いておく必要があります。不動産経営を拡大したい場合、繰り上げ返済に回すよりも高利回りの物件の頭金とするほうが有利となることもあります。

4.所得税や住民税の負担分とのバランスをチェックする

上述したように、利息の軽減効果の一方で確定申告時の経費計上額が減り、課税額が増えることもあります。繰り上げ返済時には、所得税や住民税の負担額とのバランスもチェックしましょう。

4.繰り上げ返済は、キャッシュフローや投資戦略とのバランスで判断する

繰り上げ返済は、キャッシュフローや投資戦略とのバランスで判断する

ここまで、不動産投資における繰り上げ返済のメリットとデメリット、チェックポイントをご紹介しました。賛否両論ある繰り上げ返済ですが、キャッシュフローや投資戦略とのバランスで判断することが大切です。


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