どの保険に入ったらよい? 自分に合った生命保険と医療保険の選び方のポイント
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保険商品は次々と新しい商品が登場します。経済状況や社会保障制度の変化が激しい昨今、多くの保険のなかからニーズに即したものを選択できるのはうれしいことですが、どの保険を選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで、個人向け保険商品としてベーシックな生命保険と医療保険について、その特徴と選び方をご紹介します。
生命保険と医療保険にはどんなものがある?
個人の保険として最もベーシックなのが生命保険と医療保険です。各保険の代表的な種類と特徴をご紹介します。
生命保険の種類は大きく分けて3つある
定期保険
60歳まで」「10年間」のように保障期間が決まっていて、基本的には保障期間が終了すると満期金や返戻金が受け取れない「掛け捨て型」です。何事もなく過ごした場合は受け取れる保険金はゼロとなりますが、割安な保険料で大きな保障が得られます。
終身保険
保障期間が終身、つまり契約した方が亡くなるまで保障が継続します。また、生存中に資金が必要になった場合は解約して「解約返戻金」が受け取れます。契約から10年~20年ほどで支払った保険料以上の解約返戻金が受け取れるため、定期預金のような使い方も可能です。
掛け捨て型でないため、保険料は高い傾向です。また、早期に解約した場合の解約返戻金は、支払い保険料より少額になってしまいます。
収入保障保険
保険金を、一括ではなく年金形式で受け取ることができます。「60歳まで」「65歳まで」など、満期が決まっている掛け捨て型が一般的です。早くに亡くなった場合は長期間保険金を受け取ることができますが、逆に満期近くで亡くなった場合は受け取れる保険金が小さくなります。
終身保険と比較すると保険料は割安なものが多いですが、商品によって差があります。例えば、近年は受け取り期間の最低保証があるタイプが登場してきています。最低保証があるタイプはその分、保険料が割高です。
医療保険は種類も特約も多彩
医療保険は、主に入院時の経済的不安を担保するものです。そのため、主流は「入院日数」と、所定の5000円や1万円など「入院日額」に応じて給付金が決定するタイプとなります。さらに、保障期間が決まっている「定期」型と、保障が一生涯続く「終身型」に分けられます。
入院日額は、日帰りでも保障されるケースが増えてきました。また多くが、所定の手術を受けると、種類に応じて給付金が受け取れます。特定の病気にかかったときの一時金給付や通院時の給付など、特約の種類も多彩です。
近年はかかった医療費を保証する「実費補填型」も登場していますが、まだ種類はそれほど多くありません。医療技術や現代人の健康リスクに合わせて、日々さまざまな医療保険が開発されています。
ケース別!賢い生命保険の選び方
生命保険は必要な保障に合わせて選ぶのがポイントです。
身軽な20代単身者向け生命保険
ポイント1:保障金額はコンパクトに
若く、扶養家族がいない単身者であれば、万が一の際に必要なのは葬儀費用や身の回りを整理する費用程度です。そう大きな額の保険に加入する必要はないでしょう。
ポイント2:保険よりも資産形成を優先
社会に出て日が浅く、預貯金額もそれほど多くない方が多いと推測します。まずはしっかりと預貯金を作っていきたいものです。そのためには、保険料が抑えられる掛け捨て保険が最適です。
保障が欲しいが家計も苦しい、30~40代のファミリー世帯向け生命保険
ポイント1:家計にやさしい掛け捨て保険で必要な保障を確保する
子どもがいるファミリー世帯。万が一の際に必要な費用は「葬儀費用」「生活費」「教育費」など多額になります。特に夫婦のどちらかが専業主婦(主夫)で子育てや家事を担っているのであれば、ある程度の保険金は必要となります。
世帯全体で保障を厚くしたいところですが、片働きならば収入に対する支出の割合も多く家計も楽ではありません。少ない保険料で大きな保障が手に入る掛け捨て保険を活用しましょう。なお、多額の保険金を一度に受け取ってしまうのが不安な場合、毎月給付を受けられる収入保障保険を併用するのもおすすめです。葬儀費用や子どもの進学費用等を定期保険で準備し、毎月の生活費は収入保障保険を活用します。
ポイント2:貯蓄もできる終身保険は慎重に
貯蓄機能も備えた終身保険は非常に魅力的です。とはいえ、何かと出費も多くなってしまうのがファミリー世帯です。無理して途中解約してはかえって損をしてしまいます。子どもの成長やマイホームの購入など、将来の支出も考慮したうえで加入できるか、よく検討しましょう。
ケース別!賢い医療保険の選び方
医療保険は加入者の健康状態の把握、そして入院リスクを冷静に判断するのがポイントです。
若くて元気な20代単身者の医療保険
ポイント1:最初はシンプルな保険がおすすめ
前述のとおり、医療保険の特約は豊富です。ですが20代なら罹病リスクは高くありません。保障の手厚さよりも、保険料重視で選びましょう。さらに、終身型を選べば一生の医療保障が確保できます。将来保障を増やしたいときは保険をプラスしたり、特約を上乗せしたりすることで対応します。
ポイント2:若さを生かしてより安い保険料の保険に加入
健康状態が良いと「健康割引」「非喫煙者割引」などの割引が受けられる保険も登場しています。血圧やBMI指数などの基準を満たしている方は、保険料を低く抑えられるものを探してみましょう。
30~40代のファミリー世帯はリスクにマッチした医療保険
ポイント1:ニーズに応じた医療保険を
子どもがいる世帯は、基本的に生活費が大きくなります。家計が楽ではないからこそ、入院や通院のリスクにはしっかり備えなければなりません。
とはいえ、すべてのリスクをカバーしようとすると、保険料が高額になってしまう恐れがあります。「先進医療」「通院保障」「がん保障」など、ニーズに応じて保障を選んでいきましょう。ただし特約は、主契約の保障期間終了とともに保障が終わってしまいます。そこで特約ではなく、がん保険・女性専用保険などリスクにピンポイントで対応する特定の保険に別途加入することも検討します。
なお、子どもが成長し、リスクに備える必要性が減ったときには、不要な保障をそぎ落とすための見直しも忘れないようにします。
ポイント2:「仕事ができない状態」に備えることができる就業不能保険も検討する
就業不能保険(所得補償)なら、退院後の自宅療養まで保障可能です。一般的には、就業不能保険は60日~90日程度の「免責期間」(就業不能状態になってからどのくらい経過した後に給付を受けるか)が設けられており、商品によってその期間には違いがあります。免責期間は給付を受け取ることはできませんが、期間が過ぎれば多くが就業時まで毎月給付を受けることができますので、万が一疾患が長引いたときには心強いです。家計全体のバランスを見ながら、上乗せの医療保険として検討します。
変化に合わせて定期的な見直しを
生命保険と医療保険を選ぶうえで大切なことを、具体例でご紹介しました。ここで触れていない種類の保険もありますが、基本的な考え方は共通しています。ただし、保険商品は常に進化しています。また、家族構成も変化します。どのような保険を利用するにしても、年代や家族構成の変化に合わせて常に最適な状態になるよう、定期的な見直しをするようにしましょう。
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