定期よりも高金利な仕組預金ってどういうもの?

定期よりも高金利な仕組預金ってどういうもの?

「仕組預金」とは、通常の預貯金に比べて利回りが高い金融商品のことで、預金の一種とされています。名称が「預金」となっているために、リスクが少ないものだと思われる方が多いかもしれませんが、預金よりも複雑でリスクもある金融商品です。今回は仕組預金についてみていきます。

仕組預金とは?

仕組預金は、預け入れた資金でデリバティブ(金融派生商品)取引を行い、その運用益を預金利息とする金融商品のことです。ただし、満期になるまで解約できないことから、定期預金の一種とも考えられています。
通常の定期預金は利率は低いですが、満期に得られる額が確定しており、元本割れのリスクがほとんどありません。一方、仕組預金は利率は高いですが、最終リターンが未確定で、元本割れの可能性もあります。
なお、デリバティブ取引とは、債券や株式などの金融商品のリスクを低下させたり、逆に高いリスクを取って高収益を狙ったりする投資の運用手法の1つです。デリバティブ取引には将来の取引を事前に約束する「先物取引」や、特定の価格で売買する権利を手に入れる「オプション取引」などがあります。

仕組預金における金利

仕組預金は、金融機関によって金利や運用方法などが異なり、種類も豊富です。ここでは代表的なものをご紹介します。

  • ▼満期まで金利が一定の「フラット型」
  • 当初の金利が最後まで継続します。

  • ▼だんだんと金利が上がる「ステップアップ型」
  • 保有年数が長いほど金利が高くなります。ステップアップ型には数年ごとに金利が上がるタイプもあり、毎年必ず金利が上昇するとは限りません。

    当初の金利はフラット型のほうが高い傾向にありますが、ステップアップ型は長期的に保有すると、フラット型の金利水準を超えるようになっています。そのため、預入期間が短期間の場合は「フラット型」のほうが有利で、長期間になると「ステップアップ型」のほうが有利といわれています。また、経済状況などによって満期が変動する商品もあるので、最終的なリターンの見極めが重要です。

    仕組預金の通貨種類

    仕組預金には、満期時に受け取る元本の受け取り通貨も、「円型」と「外貨型」があります。「円で払い込んだから、円で受け取り」「外貨で払い込んだから、外貨で受け取り」などと決まっているわけではありません。利息の受け取りも「円」もしくは「外貨」というように、別途決まっています。利息・満期金それぞれの受け取り通貨を確認しておきましょう。

    仕組貯金、5つの注意点

    仕組預金の一般的な注意点を、5つの視点からご紹介します。

    1.満期日や受け取り通貨の決定権がない商品がある

    金融機関によって満期が繰り上げされる、もしくは逆に延長されることがあります。満期の延長により、解約の必要性が生じることも考えられますので、余裕資金で行うことが大切です。
    また、満期時の受け取り通貨の決定権が金融機関にある商品もあります。これは預金者が損をしないために、金融機関が為替状況を見極めて有利な通貨で受け取れるようにするためです。しかし「満期金は住宅ローンの繰り上げ返済に使いたいので円でないと困る」というように、特定の通貨を希望する場合は注意が必要です。

    2.外貨建てには為替差益・差損のリスクがある

    払い込み通貨や受け取り通貨が外貨の場合は、為替により元本割れのリスクが生じます。例えば、円で払い込んで、外貨で受け取るタイプの場合で考えてみます。
    為替が「1ドル100円」のときに円で払い込んだ場合、払込額は「100円」です。満期時の為替が「1ドル80円」と円高に振れたとします。ドルで受け取り、円に換金すると、手元に入ってくるのは「80円」です。受け取った利息が20円超であればトータルはプラスですが、為替差損が利息を上回ると損失となってしまいます(税金や換金手数料等は考慮していません)。

    3.原則として、中途解約ができない

    途中解約は原則としてできません。どうしても資金が必要な場合は、金融機関の許可を得て解約もできるとされています。ただし、そのときは中途解約手数料や損害金等が発生します。
    ところで仕組預金のなかには、「元本保証」と明記してある商品もあります。ただし、それらは通常、満期まで保有していた場合の元本保証です。途中解約により手数料や損害金等が発生すれば、「元本保証」の商品でも元本割れのリスクがあります。

    4.最低預入金額が設定されていることがある

    仕組預金では最低預入金額が「10万円以上」、あるいは「30万円以上」などと決まっていることが多いです。なかには「1,000万円以上」などの仕組預金もあります。仕組預金は余裕資金で行うのがセオリーです。最低預入金額を満たすために、必要な預貯金を仕組預金に充てることのないようにしましょう。

    5.一部の仕組預金は預金保険制度の対象外

    預金保険制度とは、金融機関が破綻したときに、預金者の預金などを守ってくれる保険制度のことです。「外貨建て」や「受け取り通貨が外貨」など、一部のケースでは預金保険制度の対象外です。商品内容によって保護対象となるかどうかが変わりますので、申し込み前に必ず確認しておくようにしましょう。

    リスクを十分に知って投資しよう

    仕組預金の魅力は高金利な点ですが、場合によっては元本割れが発生することもあります。さらに、償還できる時期や受け取り通貨が自由にならない商品もあります。投資する際には商品内容をよく確認し、納得のうえで行うようにしましょう。

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