ロボアドバイザーって何?既存の金融サービスより優れている点とは
ロボアドバイザーって何?既存の金融サービスより優れている点とは
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ファンドマネジャーの代わりに人工知能が資金を運用する「ロボアドバイザー」。手数料の割安さ、最低投資額の低さ、革新的な技術などが注目を集めています。
ロボアドバイザーがなぜ注目されているのか?
ロボアドバイザーが登場する前、一般的な個人投資家は、自らの判断で複数の個別商品を組み合わせたり、1つか2つの商品に資金を集中させたりして資産運用を行うしか選択肢はありませんでした。しかし、自らの判断で個別商品を選んだり、市場の動きに応じて資産配分を変更する作業は、かなりの手間と時間、専門的な知識や調査を必要とします。
この問題に対してロボアドバイザーは、AI(人工知能)を活用して自動的に資産配分作業を行います。ロボアドバイザーが行うサービスに近い既存の金融サービスに「ファンドラップ」があります。ファンドラップは、金融機関の専門家が顧客のリスク許容度や投資目的など、運用スタンスに適した複数の投資信託を選び、組み合わせて運用する投資一任運用サービスです。
ロボアドバイザーは「ファンドラップ」が行う作業をAI(人工知能)が行うため、以下のメリットがあります。
手間をかけずに不動産投資を行える
・運用成績の向上が期待できる
・経費を削減できる
・手間と時間を削減できる
近年、囲碁や将棋などの分野でAIロボットの優れた性能が報道されていることもあって、ますます注目を集めているようです。
ロボアドバイザーの歴史と運用拡大予測
ロボアドバイザーは、アメリカのスタートアップ企業が2010年からサービスを開始したのが始まりです。SBI証券の2016年10月のレポート『米国で人気爆発の「ロボ・アドバイザー」!日本でも!?』によると、2014年末のロボアドバイザー運用資産は日本円換算で約2兆円ですが、10年以内に最大で約850兆円になるとの予測されています。日本においても、ロボアドバイザーを活用した資産運用が急拡大することが期待されます。
ロボアドバイザーの利用方法
ロボアドバイザーを利用するには、各提供会社のサイトから申し込んで口座を開設することが必要です。2017年7月現在、日本でロボアドバイザーサービスを提供している代表的な会社は、ウェルスナビ、エイト証券、松井証券、みずほ銀行、三菱UFJ国際投資などです。
口座開設後に、年齢や年収、保有資産、リスク志向などいくつかの質問に回答することで、ロボアドバイザーが各個人に合った最適な資産運用を提案してくれます。
ロボアドバイザーを提供する金融機関のサービスの差は?
ロボアドバイザーは、金融機関によってサービス内容に大きな違いがあるので注意が必要です。その理由は、「ロボアドバイザー」という名称が付いているだけで、既存サービスである、投資信託の検索に近い内容しか提供されないサービスが存在するからです。ロボアドバイザーは、各個人の運用スタンスにあった投資・運用を自動的に行ってくれるサービスが提供されてこそ利用する価値があるため、それをしっかり確認する必要があります。
手数料も金融機関によって違いますが、ロボアドバイザーの手数料の相場は、各社税別で1%以下です。しかし、為替手数料、売買手数料、信託報酬が必要なところと、必要でないところなど様々です。また、運用対象の投資信託の数や種類も異なります。
インデックスファンドで十分じゃないの?
投資信託に詳しい人であれば、「預かり資産手数料の掛からない商品もあるインデックスファンドで十分ではないか?」とお考えになるかもしれません。確かにインデックスファンドには、信託報酬0.2~0.3%という低コストのファンドも多くあります。さらに、ファンドマネジャーが運用するアクティブファンドよりも、市場平均への連動を目指すインデックスファンドが優れたパフォーマンスを残す確率も高いのも事実です。
しかし、市場の変化に合わせてリバランスを自ら行う手間や、組み換えによる手数料を考慮すれば、ロボアドバイザーを使用する価値はあるでしょう。なお、「リバランス」とは、相場の上下に伴って当初の予定とは違う比率となってしまった保有資産の比率を、当初の予定に合わせて調整することです。市場の上下に一喜一憂することなく、冷静に機械的に投資を継続してくれるという点はロボアドバイザーの大きなメリットです。
なお、人間がロボアドバイザーの代わりに行う「ファンドラップ」と比較すると、ロボアドバイザーは費用面で有利です。「ファンドラップ」の例として「野村ファンドラップ」を取り上げると、投資一任受任料として最大で運用資産の0.4%、さらにファンドラップ手数料として最大で約1.3%が必要です。
肝心の運用結果をシミュレーションしてみると?
2017年7月現在では、ロボアドバイザーが導入されてからまだ短い期間しか経過していないため、運用実績を判断するには時期尚早ですが、参考までにロボアドバイザー「テオ」では年利4.8%、「ウェルスナビ」では年利6.0%をそれぞれシミュレーション結果として提示しています。
まとめ
豊富な知識と経験を持つファンドマネジャーが行う投資判断を、AI(人工知能)が代わって行うことで注目を集めているロボアドバイザー。そのメリット、利用方法、投資の運用結果について紹介しました。新しいテクノロジーを活用したロボアドバイザーは、投資の運用成績の向上と経費・手間・時間の削減の両方が期待できます。
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