30代は年金をいくらもらえるのか試算してみた

30代は年金をいくらもらえるのか試算してみた

 働き盛りのあなたにとって、引退後の老後生活は遠い未来の話に思えるかもしれません。しかし、人は必ず年を取るもの。体力的にも雇用制度の面からも、あなたが引退する時期は確実にやってきます。30代の既婚男性と独身女性を例に、将来受け取れる年金の額を見てみましょう。

(ケース1)33歳・既婚男性・正社員

 2017年時点で以下の設定の33歳・既婚男性が65歳以降に受け取れる見込みの年金額は、年間約220万円です。月額では約18万円になります。

設定

 昭和58年(1983年)生まれ、20歳~21歳の期間は国民年金に加入(親が支払い・国民年金基金加入なし)。22歳~59歳の38年間は厚生年金に加入、全期間通して未納期間は無しとします。単純化のため勤務中の年収は500万円で統一、標準報酬(※1)は41万円(24等級)と仮定しました。乗率(※2)は本来水準の5.481を利用しています。

  • (※1)標準報酬・等級とは、1ヶ月あたりの給料を1等級から30等級までに区分したものです。厚生年金の保険料や年金額を計算する際に利用します。
  • (※2)乗率とは、年金額の計算の際に標準報酬に掛け算される数値のことです。生年月日によって変化します。

内訳

 年金をいくらもらえるかの内訳は次のようになります。

 老齢基礎年金が約78万円(年)。老齢厚生年金が約102万円(年)。さらに、65歳未満の配偶者の加給年金39万円(年)を追加しています。妻個人の年金受給額については妻管理のものとして、上記には含めていません。

 ちなみに妻が8年間厚生年金に加入(標準報酬30万円)し、その後は専業主婦だった場合、年間受給額は約94万円になります。

(ケース2)37歳・独身女性・正社員

 次に、2017年時点で以下の設定の37歳・独身女性が65歳以降に受け取れる年金は、年間約180万円です。月額では約15万円になります。

設定

 昭和54年(1979年)生まれ、20歳~21歳の期間は国民年金に加入(親が支払い・国民年金基金加入なし)。22歳~59歳の38年間は厚生年金に加入し、全期間通して未納期間は無しとします。単純化のため勤務中の年収は500万円で統一、標準報酬は41万円(24等級)と仮定しました。乗率は本来水準の5.481を利用しています。

内訳

 こちらの女性が年金をいくらもらえるかの内訳は次のようになります。
 老齢基礎年金が約78万円(年)。老齢厚生年金が約102万円(年)

あなた自身の年金受給額を知る方法は?

 上の2つのケースはあくまでも例です。年金納付額や納付期間には個人差があり、年金受給予定額も個人によって異なります。あなた自身の年金受給予定額は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

 ねんきん定期便とは、これまでの納付期間や納付額、加入実績に応じた年金受給額が記載されているハガキです。誕生月に本人宛に届きます。また、35歳、45歳、59歳といった節目となる年齢の年には、年金加入記録の確認方法などを詳しく記載したパンフレットも同封の上、ねんきん定期便が封書で届きます。

 ねんきんネットとは、あなた自身の年金に関する詳細情報を、インターネット上で確認できるサイトです。インターネット上から利用登録申請をすると、ログインIDが記載されたハガキが後日郵送されてきます。そのハガキに記載されたIDと、申込時に入力したパスワードを使い、ログインします。ログインすれば、「年金見込額試算」タブから「かんたん試算」「質問形式で試算」「詳細な条件で試算」という3つの方法で、あなたの年金受給予定額を確認できます。
 
 また、将来に向けて私的年金で備えるという選択肢もあります。関連コラムは以下をご覧ください。
「私的年金の準備をしていますか?個人型確定拠出年金(iDeCo)って何?」 

月15万~18万円で暮らしていけるのか?

 参考までに、厚生労働省の発表(PDF)によれば、平成28年度時点での標準的な夫婦の年金受給額は、年間約344万円。月額に直すと約29万円となります。

 いまの30代がもらえる金額と比べた場合、「なんで自分たちはこれだけしかもらえないの!?」という不公平感をお持ちになるかもしれません。夫婦世帯であれば加給年金や妻の年金額も世帯収入として期待できるため、多少は余裕があります。しかし、独身世帯の受給額は心もとない金額です。老後に向けて何らかの対策が必要といえます。

 対策の一例としては、現役時代に持ち家を購入して住居関連支出を減らすことや、質素な生活や節約を心掛けたりすることが挙げられます。体力的に負担の少ない自営業やアルバイトなどで不足額を補う方法も考えられます。
 旅行やお金のかかる趣味、もしくは高額な医療費の可能性などを考えると、現役のうちにまとまった金額を貯めておきたいところですね。

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