パワーカップルとは?定義や世帯年収、特徴について紹介
パワーカップルとは?定義や世帯年収、特徴について紹介
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夫婦ともに高収入の共働き、いわゆる「パワーカップル」が新富裕層として注目を集めています。
ニッセイ基礎研究所の調査などをもとに、パワーカップルの資産形成スタイルを見ていきましょう。
パワーカップルってどのような夫婦?
一般的には、夫婦それぞれが年収700万円以上の共働き世帯のことを「パワーカップル」といいます(夫600万円、妻400万円の年収1000万円以上の世帯を指すこともあります)。
国税庁の「民間給与実態調査(令和5年)」によると、日本におけるひとりあたりの給与所得者の平均給与は約460万円。
男女別に見ると、男性約569円、女性約316万円です。
また、ニッセイ基礎研究所によると、夫婦ともに年収700万円超のいわゆるパワーカップルは全体のわずか0.5%だそうです。
夫婦ともに年収700万円以上のパワーカップルは2023年で40万世帯(総世帯の0.69%、共働き世帯の2.42%)で、10年前と比べて約2倍に増えています。
ただでさえ珍しい高所得者どうしが結婚したとなると、いかにパワーカップルが稀な存在かということがわかると思います。
パワーカップルの特徴
こちらでは、パワーカップルに見られる特徴をご紹介します。
多忙な生活を送っている
パワーカップルは旦那さん、奥さんともに高収入を得ていることから、共働きが前提です。
近年では夫婦共働きの家庭は多くなりましたが、パワーカップルは双方が高収入のため、高い役職に就いていることがあります。
高い役職になるとプレイヤーからマネージャーになっているため、部下の管理など多忙な毎日を送っています。
常に時間と業務に追われ、多忙な毎日を送っている人が多い傾向にある点は、パワーカップルに見られる特徴です。
生活水準が高い
パワーカップルは収入が高いことから、外食や旅行など高額な出費を行える余裕があります。
多忙であることから外食が多めになり、時短ができるような便利グッズや家電をそろえている人が多いです。
これらには高額な費用が発生しますが、それらを賄えるほど収入が高いことがパワーカップルの持つ特徴のひとつになります。
一般家庭と比べると生活水準が高い生活を送っている夫婦は、パワーカップルである可能性が高いです。
都心部に住んでいることが多い
東京23区や大阪市内などのなかには、都心部は地価が高く、高級住宅街が並んでいるところがあります。
勤務地までのアクセスが良好であり、公園など緑が生い茂っているところは、高額な家賃・地価であることが多いです。
先述の通り、パワーカップルは多忙な毎日を送っていることから、時間短縮や利便性を重視する傾向にあります。
これらの条件を満たす土地に住んでいるような夫婦は、パワーカップルである可能性が高いです。
パワーカップルの資産形成
いわゆる「資産」には、預貯金や株などの金融資産と、不動産などの実物資産があります。
一般的に1世帯当たりの金融資産額は、妻の年収が高いほど多くなります。
片働きの世帯がいるなかで夫婦ともに働いているので、これは当然の結果と推察されます。
しかし、持ち家率で見ると、妻の年収700万円以上の層と300万円未満の層で高くなっています(ニッセイ基礎研究所調査より)。
300万円未満の層でも持ち家率が高くなるのは、この層に年輩の方が多くなるためで、持ち家率は必ずしも年収と比例するわけではないようです。
ただ、住宅の種類で見てみると、妻が高収入の世帯は集合住宅の購入が増える傾向があるようです。
資産に余裕があるパワーカップルは、多少価格が上がっても利便性を重視して、都市部の職住近接エリアの集合住宅を選択する方が多いということなのでしょう。
一方で、「経済的余裕がある」という安心感から浪費したり、日々の仕事の忙しさで家事代行やベビーシッターを利用したり、教育費や住宅ローンなどで出費が多すぎたりと、収入の割にあまり資産形成ができていないパワーカップルもいるようです。
パワーカップルになるには?
ニッセイ基礎研究所によると、妻が高収入なほど、夫も高収入である傾向が見られるようです。
これは、学校や職場で似たようなバックグラウンドの相手と出会って結婚する可能性が高いといった点があると考えられています。
また、日本は、女性の労働力がM字カーブを描くことで知られています。
これは、結婚・出産期に当たる年代に退職して専業主婦になり、育児が落ち着いた時期に再び復職するというケースが多いからです。
結婚・出産・子育てが一段落した年代になって、結果的にパワーカップルになるという夫婦も多いようです。
パワーカップルが収入を持続させるために
パワーカップルとして夫婦共働きで、継続した高収入を得るためには下記を行わなければなりません。
仕事・家事・育児の両立
夫婦のなかには旦那さんと奥さんの2名のところもあれば、ふたりの間に子どもを設けているところもあります。
子どもを設けると保育園の送り迎えや夕食の準備など、子どもがメインの生活になるため、家庭に寄り添う必要があるのです。
働き方改革などが施行されてはいるものの、時短勤務になると給料が下がってしまう可能性があります。
従来通りの勤務が難しい場合、フレックスタイムやテレワークなどを活用して働き方の工夫が必要です。
周囲のサポート・サービスを受ける
働き盛りのパワーカップルが仕事・家事・育児を両立するためには、夫婦以外の力を頼るのもおすすめです。
公的なサービスでは、家事や子育てをサポートしてくれるファミリー・サポート・センターというものがあります。
多忙な毎日を送っているパワーカップルは、どうしても夫婦・家族の時間が少なくなってしまいがちです。
家族の時間、および日常の負担を軽減するために、多くのパワーカップルは周囲のサポート・サービスを受けています。
常にブラッシュアップ
仕事を減らすと収入が減ってしまう可能性があり、かといって家庭をないがしろにしてしまうのは良いことではありません。
家族、および自分の時間を確保するため、パワーカップルは「現状を何とかしなければ」と、常にブラッシュアップを試みています。
スマート家電を導入したり、先述した周囲のサポート・サービスを受けたりすることも、改善・ブラッシュアップの一例となります。
たとえ失敗しても、より良い改善案を立案・実践していくことで、日々の負担を減らせるでしょう。
パワーカップルが注意したいこと
一方、高収入のパワーカップルであるからこそ、下記のような注意点が発生します。
所得税が高い
パワーカップルは年収が高い一方、所得税などの税金や社会保険料も高くなってしまいます。
下記は国税庁が発表している、給与別の所得税になります。
195万円以下 | 5%(控除額なし) |
195万円超~330万円以下 | 10%(控除額97,500円) |
330万円超~695万円以下 | 20%(控除額427,500円) |
695万円超~900万円以下 | 23%(控除額636,000円) |
900万円超~1,800万円以下 | 33%(控除額1,536,000円) |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40%(控除額2,796,000円) |
4,000万円超~ | 45%(控除額4,796,000円) |
先述の通り、明確な定義はありませんがパワーカップルは夫婦それぞれの年収が700万円以上の人々を指します。
上記の表より、パワーカップルに課せられる所得は収入金額×10%+110万円になります。
収入が減少したときのリスクを考慮する
パワーカップルは毎日バリバリ働いている人々が多いですが、病気やケガ、転職などで働けなくなることがあります。
状況などに依存しますが、働けない間は収入が減ってしまう可能性があり、これらのリスクに備えなければなりません。
傷病手当や高額療養制度など、公的保険を最大限に活用することで、リスクに備えることができます。
令和は夫婦2馬力で資産を形成する時代
夫婦でバリバリ働くパワーカップルが注目される令和は、夫婦どちらか一方に頼るのではなく、夫婦がともに助け合って資産を形成する時代です。
夫婦ふたりで稼いだ資産を、今度は賢く投資に回してさらに資産を増やしていく、それが令和時代の資産形成術といえそうです。
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