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不動産投資は住宅ローンにどう影響する?2つのローンの順番や両立のポイント

不動産投資は住宅ローンにどう影響する?2つのローンの順番や両立のポイント


不動産投資は住宅ローンにどう影響する?2つのローンの順番や両立のポイント

「不動産投資が住宅ローンに悪影響を及ぼすのではないか」と不安を抱いている方もいるのではないでしょうか。不動産投資ローンと住宅ローンは併用可能です。ただし、2つローンの違いを理解しておかないと、両立が困難になる恐れがあります。

そこでこの記事では、不動産投資ローンと住宅ローンを両立したい方に向けて、ローンを組む順番や融資審査の違い、両立のポイントについて解説します。

目次

1.不動産投資 は住宅ローンにどう影響する?【ケース別のメリット・注意点】

不動産投資 は住宅ローンにどう影響する?【ケース別のメリット・注意点】

不動産投資ローンと住宅ローンは別物であり、特徴が異なります。どちらを優先するかによって他方のローンに与える影響も異なる点を理解しておくとよいでしょう。ここでは、不動産投資ローン・住宅ローンの順序の違いで生じるメリット・注意点を紹介します。

🔵不動産投資 ローンを先に組むメリット

不動産投資ローンを先に組むメリットは、以下2点です。

【メリット】
・不動産投資が順調であれば、住宅ローン審査でマイナス評価にならない
・キャッシュフロー(利益)でマイホームの頭金を貯められる

住宅ローンの審査では、契約者の返済能力や担保となる物件の価値を考慮します。金融機関は、「契約者がローンを完済してくれるか」「返済が滞った場合、担保物件を売却して債券回収できるか」の2点を確認するためです。

不動産投資ローンを先に組むと、不動産投資の実績が住宅ローンへの影響を左右します。不動産投資が順調かつ契約者の返済能力に問題がない場合、住宅ローン審査時に不動産投資ローンそのものがマイナス評価となる可能性は低いでしょう。

不動産投資が順調であれば、家賃収入をマイホーム購入のための貯金に充てられる点も魅力です。自己資金を多く準備できると住宅ローンに優遇金利が適用されるケースがあるため、マイホーム購入後の返済負担を軽減できます。

🔵不動産投資ローン を先に組む際の注意点

不動産投資ローンを先に組む場合、マイホームの選択肢が少なくなる恐れがある点に注意が必要です。

住宅ローン審査では、年収や他社からの借り入れ状況 など複数の項目を確認します。不動産投資で赤字が続いている、年収に対して不動産投資ローンの残債が高額であるといったケースでは、希望の融資を受けられない恐れがあるでしょう。

マイホームの購入代金と融資額の差額を自己資金で賄えれば、問題ありません。しかし、購入代金の大部分を住宅ローンで準備する場合は予算が低くなり、希望のマイホームを購入できなくなる可能性があります。

参考:『令和3年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書|国土交通省』

🔵住宅ローン を先に組むメリット

住宅ローンを先に組むメリットは、与信枠(融資の上限額)に余裕がある状態でマイホームを購入できる点です。

マイホームを購入する方の多くは、購入資金の大部分を住宅ローンで賄います。以下の表は、マイホームの購入資金と住宅ローン融資額の平均を物件種別にまとめたものです。

購入資金(総額) 住宅ローン融資額
注文住宅 5112万円 3909万円
分譲戸建て住宅 4250万円 3364万円
分譲マンション 4929万円 3001万円
中古戸建て住宅 2959万円 1658万円
中古マンション 2990万円 1756万円

注文住宅であれば、購入資金(総額)が平均5000万円を超えており、そのうち約4000万円が住宅ローンです。新築よりも安価な中古戸建て住宅や中古マンションであっても、2000万円近くの融資を受けるケースが珍しくありません。

予算が高いほどマイホームの選択肢が広がるため、マイホームの購入に強いこだわりがある方は、住宅ローンを先に組むとよいでしょう。

参考:『令和3年度 住宅市場動向調査報告書|国土交通省』

🔵住宅ローン を先に組む際の注意点

住宅ローンを先に組む際の注意点は、以下2点です。

【注意点】
・不動産投資ローンの与信枠が少なくなる恐れがある
・有事の売却が容易でない

投資用不動産を先に購入する場合、入居付けができていれば定期的に家賃収入を得られます。投資用不動産は、所有しているだけで収益を生み出す「資産」です。

一方、マイホームからは収益が生まれないため、住宅ローンは負債と見なされる可能性が高いでしょう。不動産投資を始める際に住宅ローンの残債が大きいと、与信枠が足りずに不動産投資ローンの審査に通らない恐れがあります。

また、不動産は株式や債券などと比べると流動性が低い(換金までに時間がかかる)金融資産です。突如の理由でまとまった現金が必要になった場合、投資用不動産よりも自らの引っ越しを伴うマイホームのほうが売却に労力を伴います。マイホームは、有事の売却が容易でない点に注意が必要です。

2.不動産投資ローン ・住宅ローンはどちらを先に組むべき?

不動産投資ローンと住宅ローンの順番に迷った場合、不動産投資ローンを先に組むことをおすすめします。理由は、一般的に住宅ローンよりも不動産投資ローンのほうが厳しい審査基準であるためです。

住宅ローンと不動産投資ローンとでは、審査で考慮する項目が異なります。住宅ローンでは契約者本人の返済能力と担保となる不動産の価値、不動産投資ローンでは住宅ローンの審査項目に加えて、物件の収益性も考慮します。

以上から、審査基準が厳しい不動産投資ローンを先に組んだほうが2つのローンを両立できる可能性が高いと言えるでしょう。

3.不動産投資ローン と住宅ローンの違い

不動産投資ローンと住宅ローンの違い

不動産投資ローンと住宅ローンは、融資対象や返済原資など複数の観点から性質が異なります。

【不動産投資ローンと住宅ローンの違い】

不動産投資ローン 住宅ローン
融資の対象 投資用不動産 マイホーム
返済原資 家賃収入 給与や事業による収入
金利の水準 住宅ローンよりも高い 不動産投資ローンよりも低い
審査内容 本人の返済能力
物件の担保価値
物件の収益性
本人の返済能力
物件の担保価値

不動産投資ローンと住宅ローンを比較すると、住宅ローンのほうが融資を受けやすい傾向にあります。その理由は金融機関の視点に立つと分かりやすいでしょう。ここでは、不動産投資ローンと住宅ローンの違いを上記の項目別に解説します。

🔵融資の 対象

まず大きな違いは、金融機関が融資する対象です。不動産投資ローンの融資対象は投資用不動産、住宅ローンの融資対象は、本人または本人の家族が居住するための不動産(マイホーム)です。

「住宅ローンで購入した住宅を投資用不動産にしても問題ないか」と考える方もいるかもしれませんが、不動産投資のために住宅ローンを利用することは原則不可です。不動産投資ローンと住宅ローンとでは、債権者である金融機関が背負うリスクが異なります。

金融機関にうそをつき、住宅ローンを利用して不動産投資を始めた場合、契約違反によって一括返済を求められることがあります。

🔵返済原資

不動産投資ローンと住宅ローンとでは、「ローン返済のためのお金をどこから得るか」という点も異なります。不動産投資ローンは入居者から得られる家賃収入、住宅ローンは、給与や事業による収入です。

融資をする金融機関からすると、返済原資が異なればリスクの大きさも異なります。給与は基本的に毎月得られる収入である一方、家賃は空室や入居者の滞納などによって途絶える恐れがあります。そのため、不動産投資ローンのほうが融資をする側のリスクが高いと言えます。

🔵金利の水準

金融機関から融資を受ける際、元金に対して金利が設定されます。一般的に、不動産投資ローンの金利よりも住宅ローンの金利のほうが低水準です。住宅ローンの金利が低水準な理由は、マイホームが生活に欠かせない買い物であるためです。

また、マイホームの取得は建築、資材、金属、家具、家電などさまざまな消費を生み出し、日本経済にとっても重要と言えます。住宅に関する指標は、日本銀行が景気の先行きを判断する材料のひとつ としています。

住宅ローン減税のような税制優遇からも、国がマイホームの購入を後押ししている姿勢を伺えます。住宅ローン減税の対象はマイホームであるため、投資用不動産は対象外です。

🔵審査内容

住宅ローンでは、契約者本人の返済能力と物件の担保評価を考慮します。 昨今は「スコアリング方式」という審査方法を採用する金融機関が 増加傾向にあります。スコアリング方式とは、複数の審査項目ごとに点数を付け、合計点によって融資可否を判断する方法です。

以下の表は、国土交通省の調査において、多くの 金融機関が「住宅ローン審査で考慮する」と回答した項目をまとめたものです。

【住宅ローンの審査項目】

項目 特記事項
契約者本人に
関する項目
完済時の年齢 80歳未満との回答が最多
健康状態 団信の加入に問題がないかどうかを確認する項目
借り入れ時の年齢 70歳未満・65歳未満との回答が多数派
年収 年収150万以上との回答が最多
返済負担率 年収に対する返済額(年間)の割合
勤続年数 勤続1年以上との回答が最多
連帯保証 保証会社による保証が必要との回答が多数派
担保評価 契約者が完済不能に陥った場合の債権回収に備えるための項目

一方、不動産投資ローンでは、契約者本人の返済能力・物件の担保評価の他に以下の項目を考慮します。

・物件が収益を生み出す期間
・物件の収益性

上記を考慮する理由は、融資期間に対して物件が収益を生み出す期間が妥当かどうか、家賃相場の下落や空室リスクを考慮しても問題なく返済できるかといった点を確認するためです。

参考: 『令和3年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書|国土交通省』
参考:『投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果|金融庁』

4.不動産投資ローン・住宅ローンを両立させる4つのポイント

不動産投資ローン・住宅ローンを両立させる4つのポイント

不動産投資ローンと住宅ローンを両立させる場合、不動産投資ローンを先に組むことをおすすめします。ただし、物件や融資の条件など、不動産投資を始める条件によっては両立が困難になる恐れがあります。

ここでは、不動産投資とマイホーム購入の両方を検討している方に向けて、2つのローンを両立させるポイントを解説します。

🔵与信枠を事 前に確認する

不動産投資ローン・住宅ローンの与信枠は、人によって異なります。不動産投資ローンと住宅ローンを併用したい場合、不動産会社や金融機関へ事前に相談し、自分の与信枠を確認しておきましょう。

ただし、事前に確認できる金額はあくまでも目安です。実際に融資を受けられるかどうかは、書類を提出の上、審査しなければ分からない点にご注意ください。

🔵都心の物件 を購入する

不動産投資ローンを先に組む場合、収益性が高い物件を購入することがポイントです。不動産投資において「収益性が高い物件」とは、入居者が集まりやすい物件を指します。例えば、人口の多い都心の物件は地方よりも入居者が集まりやすい傾向にあります。

物件を購入する地域を選定する際は、人口が多く、人の移動が盛んな地域を選定すると大きな失敗を防げるでしょう。

🔵金利が低い 金融機関を選ぶ

不動産投資でキャッシュフローをためるには、不動産投資ローンの条件も重要です。ローン金利が低い金融機関から融資を受けられると、物件購入後の返済負担が軽くなります。また、頭金をたくさん用意すると、優遇金利が適用されることもあります。

なお、不動産投資ローンの審査では物件の収益性が考慮されるため、好立地・新築など条件が良い物件は担保評価が高くなり、融資条件が優遇される可能性があるでしょう。

🔵管理実績 が豊富な管理会社に委託する

不動産投資では、入居者の募集や物件の管理を管理会社へ委託できます。ただし、管理会社選びに失敗すると「入居者が定着しない」「空室期間が長引くといった」事態を招くかもしれません。

一口に管理会社と言っても、物件の種類や地域によって得意・不得意が分かれます。大切なのは、購入する物件に適した管理会社を選定することです。

5.不動産投資の情報収集には「GALA NAVI」がおすすめ

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6.まとめ

まとめ

不動産投資ローンと住宅ローンは併用可能です。ただし、人によって与信枠が異なるため、本人の返済能力や購入する物件、融資を受ける金融機関などによっては併用できない可能性があります。

2つのローンを両立させるポイントは、事前に情報収集をしっかりと行い、キャッシュフローがたまりやすい投資用不動産を先に購入することです。GALA NAVIでは不動産投資に役立つ情報をお届けしています。不動産投資を検討している方は、ぜひ登録をご検討ください。


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