不動産投資の種類別に見る特徴は?メリットやリスクを徹底解説!
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不動産投資と一口に言っても、マンション投資や戸建て投資、シェアハウス、小口化不動産など種類があります。それぞれの特徴をよく理解してから不動産投資を始めたい方もいるのではないでしょうか。
ここでは、不動産投資の種類と各投資対象の持つメリット・リスクを紹介します。「老後の生活資金に備えたい」「相続対策に活用したい」など、目的に沿った不動産投資の選び方についても解説しているため、疑問を解消した上で不動産投資を始めましょう。
1.不動産投資の種類とは?
マンション、戸建て、民泊、駐車場など、不動産投資の投資対象は一つではありません。規模や管理方法などが異なるため、それぞれの特徴を把握しましょう。下表に概要をまとめました。
不動産投資の種類 | 主な特徴 |
区分マンション投資 | ・1室単位で所有 ・初期費用が低め |
一棟アパート 一棟マンション投資 |
・一棟単位で所有 ・大きなキャッシュを見込める |
戸建て投資 | ・一戸の家屋を所有 ・主なターゲットはファミリー層 |
駐車場・駐輪場投資 | ・土地を整備し駐車場や駐輪場として運用 ・老朽化の影響を受けにくい |
民泊・シェアハウス | ・不動産を複数人に貸す、もしくは観光用に使用 ・コンセプトを決めて差別化しやすい |
トランクルーム | ・コンテナをトランクルームとして運用 ・修繕費や清掃などのランニングコストが少ない |
J-REIT | ・複数の投資家から得た資金で不動産投資をする投資信託の一種 ・家賃収入や売却益が投資家に分配される |
小口化不動産 | ・特定の不動産を一口数万円~小口化 ・出資割合に応じて家賃収入や売却益が分配される |
2.不動産投資の種類別に見るメリットやリスクは?
不動産投資の投資対象を迷った場合は、メリットとリスクを比べるとよいでしょう。始めやすさ、管理の手軽さ、収入へのつながりやすさなど、重視したい点と照らし合わせながら検討することが重要です。
🔵 区分マンション投資
一部屋から投資できる区分マンション投資には、主に次のメリットとリスクがあります。
<メリット>
・小規模で始めやすい
・物件の選択肢が豊富
・管理がしやすいため大家の負担を減らせる
・買い手を探しやすいため売却時に比較的有利
<リスク・対策>
・空室時は収入がゼロになる(諸経費が収入を上回る恐れが高まる)
・共有部分の管理は管理組合に任せるため管理費がかかる
空室リスクは収益用不動産には付きものといえますが、需要のある物件に投資することで回避は可能です。アクセスや間取り、近隣施設など、ターゲット層に合わせた情報収集を行いましょう。
管理組合への出費は避けられませんが、視点を変えれば「専有部分だけを管理すればよい」ことになります。投資家の負担が減るため、区分投資は不動産投資初心者にもおすすめです。
🔵 一棟アパート・一棟マンション投資
一棟に投資するスタイルでは、大きな収入を見込める反面、管理の手間や売却のしにくさといったリスクが発生します。
<メリット>
・複数の部屋がある分リスク分散できる
・収入に応じて修繕の積立や実施を調整できる
・部屋以外の土地も所有しているため不動産の資産価値が高い
・大きなキャッシュを見込める
<リスク・対策>
・初期費用が高め(融資を受ける必要がある)
・老朽化により空室リスクが広がりやすい
・区分投資よりも管理コストや維持費がかかる
・買い手を探すのに苦労する可能性がある
一棟の購入は取得費が高くなりやすいため、融資を受けるのも方法の一つです。自己資金を低く抑えられれば、その分リターンが増える「レバレッジ効果」を期待できます。
気を付けたいのは建物全体の老朽化です。機能の維持や向上のためにも管理を徹底する必要があり、会社員の方にとっては負担になるかもしれません。費用はかかりますが、管理会社への委託を検討してもよいでしょう。
🔵 戸建て投資
戸建て投資はマンションやアパートマンション投資と異なり、ファミリー層が長期間住む傾向にあります。
<メリット>
・物件数が少ないため競争相手も少なめ
・土地と建物をセットで所有できる
・駅から距離があっても「一戸建てマイホーム」としての需要がある
・ファミリー層には長期的に住んでもらいやすい
・共有部分の概念がなく、管理する箇所も限られている
<リスク>
・区分所有に比べると維持管理費用が高め
・アパートやマンションに比べて入居付けがしにくい
・収入減が限られるため短期間での投資拡大には不向き
・家の傾きやシロアリ駆除により大きな出費が出やすい
中・長期で住んでくれる入居者を獲得できれば、安定した収入につながります。メインターゲットとなるファミリー層の多いエリアで物件を探すとよいでしょう。老朽化や耐震性にも考慮し、築35年以内の物件を選ぶと長期間保有しやすくなります。
🔵 駐車場・駐輪場投資
建物を立てられない土地や遊休地の活用に向いているのが、駐車場・駐輪場投資です。狭小地や変形地でも、整備をすれば駐車場や駐輪場として収益化を期待できます。物件を所有するより初期費用がかかりにくいため、低リスクで始めやすい点も特徴です。
<メリット>
・建物を建てられない土地を活用できる
・投資コストを抑えやすい
・老朽化の影響を受けにくい
・維持管理がしやすく修繕費も少額になりやすい
・更地化や解体したい場合でも低コストに抑えやすい
・安定した収入につながりやすい
<リスク>
・需要の予測や市場調査が難しい
・固定資産税や都市計画税の優遇を受けられない(節税に不向き)
・立地によっては収支のバランスが崩れる
「建物に投資するよりも難易度が低そう」と思う方もいるかもしれませんが、駐車場・駐輪場投資もニーズや料金相場の下調べは大切です。周囲に月極駐車場やコインパーキングといったライバルが多いこともあるため、エリアのニーズに沿った運営形態を選ばなければなりません。
🔵 民泊・シェアハウス
1室からでも宿泊施設として貸しだせる民泊、複数の入居者から家賃収入を得られるシェアハウス は、通常の賃料よりも高値を設定できるのが特徴です。ただし、民泊・シェアハウスならではの難しさはあります。
<メリット>
・リノベーションから始めると出費を減らせる
・複数人に貸し出せば賃料を増やせる
・空室リスクを軽減しやすい
・コンセプトを決めて差別化しやすい
<リスク>
・観光の視点を踏まえた集客能力が必要
・民泊の営業日数は年間最大180日まで
・行政への届け出が必要
・近隣トラブルが発生する恐れがある
・民泊・シェアハウス向けの物件を見つけるのが難しい
・マンションの管理組合によってはルールで禁止されている場合もある
民泊やシェアハウスの経営では、一般的な不動産投資と異なる知識が求められます。エリアやシーズンに適した集客テクニック、宿泊者同士のトラブル解決など、柔軟な対応が必要になるケースもあるでしょう。
🔵 トランクルーム
トランクルーム投資は、空いている建物の空間を活用し、トランクルームとして貸し出す不動産投資です。建物の所有者が全て管理する運営方法もあれば、フランチャイズに加盟して一部サポートを受ける方法もあります。
<メリット>
・高利回りになりやすい
・修繕費や清掃などのランニングコストが少ない
・利用者同士のトラブルが起こりにくい
・遊休地を活用できる
・長期客がつきやすい
<リスク>
・集客が難しい
・大きな収入を得たい方には物足りない
・用途地域の制限を受ける
・手軽なため新規参入されやすい
トランクルーム投資は成長市場ではありますが、現状はターゲットが限られており、集客が難しいといわれています。また、荷物を預ける場所になるためセキュリティを強化しなければなりません。ランニングコストとのバランスを取りつつ、トラブルのない管理体制を敷くことが重要です。
🔵 J-REIT(不動産投資信託)
J-REIT(リート)は、投資家から集めた資金を元手にオフィスビルや商業施設、マンションなどに投資をする日本版のREITです。窓口となるのは不動産投資法人で、発生した利益は投資家に分配されます。
<メリット>
・少額から投資しやすい
・不動産を運用する負担がない
・流動性が高い(換金しやすい)
・不動産取得税がかからない
・値上がり益が期待できる
<リスク>
・信託会社の倒産リスクがある
・不動産を所有できるわけではない
・配分された利益に課税される
・分配金の大幅な上昇は難しい
・増資が多い投資商品で価格の下落が起きやすい
REITは不動産投資の一種ではありますが、投資信託の一つでもあります。実際に不動産を所有して運用する方法とは大きく異なることを知っておきましょう。
🔵 小口化不動産
「小口化不動産」は金融庁長官・国土交通大臣や都道府県知事の許可を得た事業者のみが取り扱う商品です。不動産を小口化しているため、複数の投資家で共有し所有できます。単独で購入するのは難しい好立地な物件も手を伸ばしやすいのが特徴です。
<メリット>
・プロが目利きした物件に投資できる
・不動産の所有権が得られる
・管理に手間がかからない
・複数物件に投資しやすいためリスク分散ができる
<リスク>
・元本保証・家賃保証がない
・選択できる物件に限りがある
・融資なしで自己資金を工面する必要がある
・商品によって購入した物件の途中解約は原則できない
不動産小口化商品は、投資対象・契約の仕方によって税金の種類が異なるのが特徴です。「匿名組合型」と呼ばれるタイプでは、不動産の所有権は事業者となり、事業者から受ける利益の分配金は雑所得になります。
「任意組合型」と呼ばれるタイプの場合、投資家も所有権を持つため、分配金は不動産所得として扱われます。
3.新築投資と中古投資の違いやメリット・注意点
マンションやアパート、戸建て投資を検討する際に、新築か中古かの選択肢があります。どちらにもメリットと注意点があるため、特徴を理解した上で判断しましょう。特に、予算や目的に沿って吟味することが大切です。
🔵 新築投資のメリットと注意点
<メリット>
・修繕リスクや空室リスクが低い
・好条件で融資を受けやすい
・耐用年数が長く、長期的な収入を期待できる
・高めの家賃設定にしやすい → 新築を好む入居者が多い傾向にあるため
・瑕疵担保責任(※)の期間が10年
(※建物に欠陥が見つかった場合、売主の負担で修繕する責任)
<注意点>
・物件取得費が高め
・取得費に押されて利回りが低め
・建設中の期間は物件の内覧ができない
新築の場合、購入前の内覧が難しい状況も考えられます。間取りや設備など可能な限り情報を集めつつ、周辺を歩いて住みやすいエリアかどうかをチェックしましょう。
🔵 中古投資のメリットと注意点
<メリット>
・物件取得費が新築より安く、初期費用を抑えられる
・新築物件より表面利回りが高め
・過去の入居率や修繕記録を閲覧できる → 収支の幅を予想しやすい
<注意点>
・まとまった修繕費用が必要
・入念な物件状況の確認が必要
中古投資を検討する場合、資産価値の落ちにくい物件が狙い目です。「将来的にも需要のある土地か」「人口の増加・維持を見込めるエリアか」など、中・長期の視点を持って調査しましょう。
4.目的別で考える不動産投資選びのポイント
「キャッシュフローを改善したい」「老後の生活のため」など、投資家によって不動産投資を始める目的が異なるでしょう。ここでは、目的に合わせた不動産投資の選び方について焦点を当てました。
🔵 キャッシュフローを改善したい場合
キャッシュフローには「お金の流れ」という意味があり、収入と支出を表しています。手元に残るお金を増やすには、次の2点を意識することがポイントです。
・予算に合った物件か?
予算に合わせて物件を選ぶと、多額のローンを組む必要がありません。月々のローン返済が少なければ、手残りが多くなります。十分な自己資金を用意できない場合は、中古や区分マンション投資など物件取得費を抑えやすい物件を選ぶとよいでしょう。
・客付けの上手な不動産会社か
高い入居率を誇る不動産会社と契約すれば、空室リスクを減らせます。「家賃収入-諸経費=手残り」になるため、空室を減らすことは非常に重要です。
🔵 老後の生活に不安がある場合
老後資金が年金だけでは心もとない方にとって、不動産投資での家賃収入があれば支えの一つになるでしょう。定年・引退前から準備し、長期的な資産価値を考える必要があります。
投資先は、長きにわたって需要が見込める立地を基準に選びましょう。人口動態や周辺施設をチェックすることも大切です。
🔵 相続税対策がしたい場合
不動産投資を相続税対策に活用する方法もあります。現金よりも不動産として所持しているほうが、相続評価額が低くなるためです。賃貸用にすることでさらに相続評価額を減らせる効果もあります(貸家建付地評価減)。
ただし、不動産なら何でもよいわけではなく、「管理や売却はしやすいか」「需要のある物件か」の2点は重要です。また、相続する予定の方が不動産投資に意欲的かどうかも確かめておく必要があるでしょう。
🔵 インフレ対策がしたい場合
不動産は「現金と比べて資産価値が下がりにくい」「家賃が物価指数と連動している」といった点から、インフレ対策になると考えている投資家もいます。
インフレ対策が目的であれば、物件探しは立地、賃料、売約のしやすさを特に重視するとよいでしょう。特に立地は重要です。「都心が近い」「治安が良い」「再開発が計画されている」など、土地の値上がりを期待できるエリアが望ましいです。
5.不動産投資で成功するためにGALA NAVIで最新情報をチェック!
自身に適した投資戦略を立てるには、不動産投資に関する情報の中から取捨選択する力が必要です。目標としている資産形成を図るために、不動産の種類、利回り、リスク対策、建物の管理など、幅広い知識を動員しなければなりません。
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6.まとめ
不動産投資の種類は、一つや二つではありません。資産形成を成功させるためにも、それぞれの特徴を押さえた上で行動に移しましょう。
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