不動産投資・資産運用の無料資料ダウンロード不動産投資・資産運用の無料資料ダウンロード

【不動産投資と経費】計上できる?できない?役立つ知識まとめ

【不動産投資と経費】計上できる?できない?役立つ知識まとめ


【不動産投資と経費】計上できる?できない?役立つ知識まとめ

不動産投資では、税金や管理費、管理委託料、修繕費、火災・地震保険料などの運用コストが発生します。堅実な運用を続けるためには、経費になる費用とならない費用を正確に把握することが大切です。

そこでこの記事では、不動産投資で経費にできる費用とできない費用について徹底解説します。正しく理解することで、賢く節税し実質的にキャッシュフローが増える効果も期待できるでしょう。併せて、確定申告や安定運用に欠かせない物件選びについても理解を深められる内容です。

目次

1.不動産投資で経費にできる費用|代表的な項目をチェック

不動産投資で経費にできる費用|代表的な項目をチェック

不動産投資では、税金や管理費、管理委託料、修繕費などの運用コストがかかります。具体的に経費計上できる費用を把握することで、適切な収支管理が実現しやすくなるでしょう。不動産投資における代表的な経費を11項目取り上げます。

🔵 1.税金(固定資産税など)

不動産投資で発生する税金には、物件購入時に発生する税金と毎年発生する税金に大別できます。中には初年度のみの計上に限られる税もあるため、正しく理解しておくことが大切です。具体的には以下のような税が該当します。

初年度のみ計上可能な税 ・不動産取得税
・登録免許税
・印紙税
※売買時の固定資産税の清算金:減価償却費として計上する
運用中に発生する税 ・固定資産税
・都市計画税
・個人事業税(一定以上の規模と認められた場合)
・法人事業税(法人化した場合)
・不動産投資のために利用している車の自動車税や重量税

なお、車を私用としても利用している場合には、不動産投資のために使った割合を計算した上で計上します。

🔵 2.減価償却費

建物は減価償却資産(年月が経過するにつれて価値が目減りする資産)にあたり、2007年4月1日以降に取得した建物の減価償却費の計算は「定額法」が採用されています。法定耐用年数ごとに定められた償却率を用いて減価償却費を算出し、償却期間にわたって経費計上する仕組みです。構造ごとの法定耐用年数を下記の表にまとめました。

構造 耐用年数
木造・合成樹脂造 22年
金属造 34年
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 47年

建物の減価償却費を計上することで、実際の支出がない年も支出がある扱いにできます。帳簿上の利益を減らせるため、節税につながるでしょう。なお、土地の購入費用は減価償却の対象ではありません。

参考:『減価償却のあらまし|国税庁』
参考:『主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁』

🔵 3.管理費・管理委託料

管理費とは、物件において共有部分の維持のために発生する費用です。具体的には、エントランスの清掃やエレベーター、電気設備の保守・点検費用などが挙げられます。

また、不動産管理会社に賃貸管理を委託する場合に発生する、管理委託料も経費の対象です。入居者募集や賃貸借契約などにまつわる手続きなどを委託することで、オーナー業務の負担が軽減でき、効率よく運用できるでしょう。

🔵 4.修繕費

運用する中で、建物の老化などにより修繕が必要になる場合もあります。物件の修繕費も経費として計上可能です。具体例として室内のクリーニング代やクロスの張り替え、大規模修繕のための修繕積立金などが挙げられます。

ただし、設備機能をグレードアップする場合などには、「資本的支出」として対応しなければなりません。具体的には、部屋の間取りを変える場合や従来型のキッチン設備を最新の設備に交換する大掛かりな工事などです。資本的支出に当てはまる際は、減価償却費として耐用年数に応じて計上します。

🔵 5. 広告宣伝費・仲介手数料

不動産投資では、家賃収入の柱となる入居者を集めることが大切です。例えば、不動産管理会社や不動産仲介会社に入居者募集を依頼し広告宣伝費や仲介手数料などを支払った場合、経費として計上できます。

🔵 6.ローンの金利

不動産投資では、不動産投資ローンを組んで物件の購入資金に充てることが一般的です。ローンの金利は、建物部分と土地部分に分けられます。このうち、ローンの金利部分は経費として計上可能です。

ただし、土地部分の金利のすべてが損益通算の対象になるのは、不動産所得が黒字の場合のみであるため、注意しましょう。

🔵 7.火災・地震保険料

不動産投資では、火災保険や地震保険に加入することが一般的です。その際の火災保険料・地震保険料も、経費として計上できます。なお、長期契約にして一括で支払った場合、支払った年に全額を計上するのではないため注意しましょう。契約年数に応じて1年ごとに計上します。

🔵 8.専門家への報酬

不動産投資は専門的な知識が求められることもあり、各種専門家へ対応を依頼することもあるでしょう。運用中に依頼した専門家への報酬は、経費として計上可能です。例えば、登記を司法書士に依頼した場合や、税理士へ確定申告を依頼した場合などが該当します。

🔵 9.不動産投資の勉強や情報収集に関する費用

不動産投資の勉強や情報収集のための費用は、経費として計上可能です。具体的には、以下のような費用が該当します。

・書籍代
・コンサルティング代
・セミナー代

なお、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなどの資格取得費用は、不動産投資のみに直接必要な資格とはいえないため、経費として認められるのは難しいでしょう。

🔵 10.旅費・交通費・交際費

不動産投資に関連する目的で使った旅費・交通費・交際費は、経費として計上可能です。例えば、以下のような費用があります。

・ホテル代
・バスや電車の運賃
・駐車場代
・ガソリン代
・不動産会社の担当者との飲食代

受け取った領収書は忘れずに取っておき、不動産投資関連で使ったことがわかるように、目的や場所などをメモしておきましょう。

2.不動産投資の経費で家事按分が必要になる項目

不動産投資の費用でプライベートと兼用している場合は、家事按分が必要です。家事按分とは、不動産投資に使用した比率分のみを経費に計上することです。家事按分が必要な費用には、次のようなものがあります。

・スマホの月々の料金
・インターネット通信費用
・パソコン・スマホの購入費用
・家賃(自宅と事務所が共用の場合)
・自家用車の維持費(自家用車を使って内見などする場合)

家事按分では、プライベートと不動産投資でのそれぞれの使用時間を基に計算します。

3.不動産投資で経費にできない費用

所得税や住民税は、経費計上できません。法人で不動産投資をしている場合に課せられる法人税も、経費の対象外です。

また、不動産投資ローンを組んで収益物件を購入した際の元本部分も、経費に認められません。金利部分と混同しないように注意しましょう。

4.不動産投資の経費に関するよくある疑問

不動産投資の経費に関するよくある疑問

不動産投資にはさまざまな費用があり、経費計上の可否や範囲、勘定科目などが異なるため、事前に把握しておく必要があります。

あらかじめ疑問や不安を払拭して、不動産投資を始めることが大切です。ここでは、不動産投資の経費に関するよくある疑問について見ていきましょう。

🔵【疑問1】不動産投資の経費はどこまで認められる?

経費になるか否かを見極めるポイントは、「事業(不動産投資)だけに直接必要か」ということです。国税庁のページによると、必要経費の概念のひとつとして「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」を算入可能である旨が記されています。
例えば、不動産投資関連の打ち合わせで、スーツやビジネスバッグ、腕時計などを買うこともあるでしょう。これらの購入費用は、ファッションアイテムとしても使え、不動産投資だけに直接必要とはいえません。従って、経費計上できない費用になります。

参考:『やさしい必要経費の知識|国税庁』

🔵【疑問2】工事費用の経費の項目は?

不動産投資の工事費用は、「資本的支出」と「修繕費」に分けられます。

・資本的支出
「用途変更のための模様替え」「避難階段の取り付け」など、修理や改良が不動産の耐久年数を延ばしたり資産価値を上げたりする場合の費用は資本的支出です。資本的支出は資産として扱われるため、減価償却(長期にわたり費用を分割計上する)の対象となります。

・修繕費
「壊れた設備を直す」「雨漏りの修理」など原状回復を目的とした修繕にかかる費用です。修繕費はその年に一括で経費計上をします。

資本的支出は減価償却により複数年で経費計上、修繕費は1年で経費計上となることを覚えておきましょう。

🔵【疑問3】家族に支払う給与は経費になる?

家族に支払う給与は、青色申告者の場合に経費として計上できます(青色事業専従者給与)。例えば、月8万円の給与を1年間支払うとしたら、年間96万円を青色事業専従者給与として経費計上が可能です。

青色事業専従者給与を認めてもらうには、事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を所轄税務署に提出しなくてはいけません。その上で、届出書に記載された方法・金額で給与を支払う必要があります。

ただし、青色事業専従者給与の額が大きくなると、税務調査が入るリスクや否認リスクが高まるため注意が必要です。また、金額によっては源泉徴収が必要となります。

参考:『国税庁|青色事業専従者給与と事業専従者控除』
参考:『国税庁|令和4年分 源泉徴収税額表』

🔵【よくある疑問4】不動産投資の経費はいくらまで計上できる?

経費計上できる金額に決まりはありません。不動産投資だけに直接必要な費用であれば、金額を問わず経費計上できます。
ただし、適切に申告することが大切です。正確に計上していない場合、重加算税が課される可能性もあります。スムーズな運用のためにも、計上金額のみを注視するのではなく、まずは「経費にできるか否か」を正しく判断しましょう。

5.不動産投資で節税に効果的な経費は?

不動産投資で節税を図る場合は、減価償却費は最大限経費として計上し、その他の経費はできるだけ抑えましょう。

減価償却費は不動産の購入費用などを長期にわたり分割計上する経費であり、購入時以降は実際の出費を伴いません。減価償却費によって、長期間、高い節税効果が見込めます。

しかし、その他の経費については、基本的に出費を伴います。「経費が大きくなる=出費が多くなる」となり、キャッシュフローが悪化するリスクがあるので注意が必要です。

6.不動産投資の経費を有利にするなら法人化も重要!

不動産投資が軌道に乗り、事業規模まで拡大した場合には法人化も検討しましょう。法人化すると、経費の範囲が広がります。
例えば、次のような費用も経費計上が可能です。

・家族を役員にした場合の役員報酬
・生命保険(全額または半額)
・車(法人名義)
・社宅
・交際費
・退職金
・共済掛金

さまざまな費用を経費にできるため、節税効果を高められます。

7.不動産投資の経費|確定申告について

不動産投資の経費|確定申告について

不動産投資家として、税務の知識も経費とともに押さえておきたい分野のひとつといえます。確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間の所得と税金を計算する手続きのことです。確定申告には期限があるため、スムーズに終えられるように余裕をもって準備しましょう。

🔵 不動産所得の計算方法

不動産投資による所得は「不動産所得」になります。不動産所得の計算方法は以下の通りです。

・不動産所得=総収入金額-必要経費
※総収入金額:家賃・敷金(返還しない分)・礼金・更新料・共益費などが含まれる

税金の課税方式には総合課税と申告分離課税があり、不動産所得は総合課税の対象所得です。総合課税では、不動産所得のほか、給与所得などとも合算して税金を計算します。合算した金額を所得税の速算表の税率と控除額に当てはめ、所得税額を計算する流れです。

🔵 不動産所得は「損益通算」の対象所得

損益通算とは、不動産所得などの対象所得で発生した赤字分を、給与所得などの所得の黒字分から差し引き、合計の所得額を圧縮する処理のことを指します。例えば給与所得がある場合、源泉徴収で税金が差し引かれますが、確定申告にて損益通算をすることで、削減できた所得税・住民税が還付される仕組みです。

ただし、ローンの土地にかかる金利については、不動産所得が赤字の場合には損益通算できません。土地部分の金利を赤字分から差し引くことになるため、注意しましょう。

さらに不動産投資による収入には、不動産を売却することで得る譲渡所得もあります。譲渡所得の場合、申告分離課税となり、ほかの所得と合算できないことも覚えておきましょう。

参考:『不動産所得が赤字のときの他の所得との通算|国税庁』
参考:『譲渡所得の計算のしかた(分離課税)|国税庁』

🔵 確定申告に必要な書類や提出期間

不動産所得が20万円を超える場合や、物件を売却して利益が出た場合には、確定申告が必要です。確定申告には、青色申告と白色申告の2種類があり、必要書類が異なります。不動産所得がある方は、以下の書類を作成し提出しましょう。

青色申告 白色申告
・確定申告書B
・青色申告決算書
・確定申告書B
・収支内訳書

書類作成のために、以下のような書類をそろえます。提出は不要ですが、一定期間(7年間または5年間)保存しなければなりません。

・不動産売買契約書
・賃貸借契約書
・ローンの返済予定表
・賃料入金明細書(不動産管理会社に委託している場合)
・固定資産税などの納税通知書
・修繕費や管理費、交際費などの見積書・請求書・領収書
・火災・地震保険証券
・源泉徴収票(給与所得がある場合)

なお、確定申告書の提出期間は、原則として2月16日から3月15日です。(※)確実に申告できるように、計画的に準備を進めましょう。※還付申告はその年の翌1月1日から申告可能

🔵 青色申告は節税につながる特典がある

新たに青色申告をするためには、青色申告しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以降に事業を開始した場合には2か月以内)に、青色申告承認申請書を所轄の税務署へ提出しなければなりません。

青色申告は、青色申告特別控除、配偶者等に支払う給与の必要経費算入(事業的規模の場合)、純損失の繰越控除などの特典を受けられます。以下にそれぞれの概要をまとめました。

【青色申告特別控除】

最高控除額 主な要件
65万円 ・事業的規模(5棟もしくは10室以上が概ねの基準)
・e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存をしている
・複式簿記による記帳 など
55万円 ・事業的規模(5棟もしくは10室以上が概ねの基準)
・e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存をしていないとき
・複式簿記による記帳 など
10万円 55万円の条件に当てはまらない場合

【配偶者等に支払う給与の必要経費算入】
生計を一にする配偶者やそのほかの親族に不動産投資に関する業務を任せ、あらかじめ届け出た金額の範囲内で給与を支払った場合、支払った給与の相当額を経費にできます。なお、事業的規模も適用される要件のひとつです。

【純損失の繰越しおよび繰戻し】
損益通算をしても引ききれない損失が出た場合、赤字の金額分を翌年以後3年間にわたり各年の所得金額から差し引けます。また、損失額の、前年分の所得金額への繰戻しも可能です。

参考:『青色申告制度|国税庁』

8.安定運用のために|経費のほかにも着目しておきたいこととは

安定運用のために|経費のほかにも着目しておきたいこととは

不動産投資でキャッシュフローを安定させるためには、経費だけでなく収入にも着目することが大切です。不動産投資における主な収入源である家賃収入を得るためには、賃貸需要のある物件を選ぶことが欠かせません。賃貸需要を見込める物件とは、具体的に以下のような特徴をもちます。

・都心や大都市にある
・駅から近い
・スーパーやコンビニ、病院などの施設がある
・ターゲット層にあった間取りや設備を備えている

賃貸需要がある物件は、入居者の定着も期待できます。上記のほかにも築年数や物件の管理状態など、幅広い観点から収益性を判断し、賢い投資判断へつなげましょう。

9.不動産投資の知識と情報は「GALA NAVI」にお任せ!

経費は不動産投資においてキャッシュフローに影響を与える要素であり、確定申告の仕組みなどと併せて熟知しておくことが理想です。また、質の高い情報を収集し実際の運用に反映させることも、不動産投資を軌道に乗せるポイントのひとつといえるでしょう。

FJネクストグループは、資産運用型マンションを数多く手掛ける不動産会社です。業界のリーディングカンパニーとして、オーナーさまと入居者さまに選ばれ続け、信頼と実績を積み重ねてきました。

運営する「GALA NAVI」では、FJネクストグループの知見が詰まった良質な情報を発信しています。登録費・年会費はかかりません。確度の高い情報を得る手段として、ぜひお役立てください。

10.まとめ

まとめ

不動産投資で発生する費用には、経費になる費用とならない費用があります。経費について深く理解し、漏れなく計上することで、堅実な運用を目指しましょう。

FJネクストグループの運営する「GALA NAVI」は、不動産投資によって豊かな資産形成を思い描く方に向け、確かな情報を発信しているサイトです。年会費・登録費は一切かかりません。ぜひ、安定運用の実現のためにご活用ください。


関連記事

不動産投資・マンション投資 人気コラム


その他のカテゴリー

「投資に興味はあるけどよくわかっていない」「少しだけ話を聞いてみたい」
そんな悩みを持つ方に GALA NAVI はピッタリです。
不動産投資・資産運用に役立つ情報をプロがわかりやすく解説します。
\ 不動産投資のポイントをご紹介! /
【無料】資料ダウンロードはこちら