少額不動産投資とは?種類・メリット・注意点を網羅的に解説
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一般的な不動産投資にかかる初期費用は、安いとはいえません。少額でできる不動産投資を検討しているものの、よく知らないまま始めるのは不安…と感じている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、少額不動産投資の種類や利用するメリット、注意点について解説します。自身にとって、最適なスタイルの不動産投資を選ぶ判断材料にしましょう。後半では、小規模で始められる現物投資(区分マンション投資)についても理解を深められる内容です。
1.基礎解説|少額投資できる不動産投資の種類
少額で始められる代表的な不動産投資には、「REIT」「不動産小口化商品」「不動産クラウドファンディング」があります。出資の方法や物件所有の有無、運用の主体性などが異なるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。少額で投資をする際も、正しい知識が成功へと導きます。
🔵 REIT(リート:不動産投資信託)
REITは複数の投資家から資金を集めて、不動産を購入する金融商品です。アメリカで生まれた仕組みで、国内においてはJ-REIT(ジェイリート)と呼ばれています。投資した不動産から発生した収益は、出資した投資家へ分配されるのが特徴です。投資対象は、主に以下の2種類に分けられます。
種類 | 投資対象に見る特徴 |
単一用途特化型 | オフィスビル特化型、住居特化型、ヘルスケア特化型など特定の不動産に絞る |
複数用途型(複合型、総合型) | 「オフィスビル+住居」や「オフィス+商業施設+物流施設」など複数タイプを組み合わせる |
🔵不動産小口化商品
ひとつの不動産を小口化して、1口単位で投資できるのが不動産小口化商品です。予算に合わせて出資することが可能で、投資額に応じて収益が分配されます。投資する上で、下記の2パターンから選ぶのが一般的です。
種類 | 特徴 |
任意組合型 | ・複数の投資家で物件を所有する ・運用期間の終了後は、売却益も分配される |
匿名組合型 | ・事業者が主体となって運営する。(物件所有権なし) |
🔵不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、不動産に特化したプロジェクトで、ある特定の不動産を特定の期間だけ組合、または出資者で共同所有し、発生した家賃収入や売却益シェアするという投資方法です。不動産小口化商品を不動産クラウドファンディングで行う仕組みもあります。
物件所在地や築年数、管理状況が公開されている、もしくは投資家自身で調べられるため、どの不動産に投資するかの判断材料が豊富であるといえるでしょう。さらに、修繕や入居者管理を事業者に任せられるのもポイントです。
2.少額不動産投資|3つのメリット
少額不動産投資を始めるメリットとして、資金調達の時間削減や投資リスクの軽減、節税効果などが挙げられます。大きな資金を必要としない分、失敗しにくく挑戦しやすいこと
が特徴です。ここでは、3つのメリットについてまとめました。
🔵メリット1.資金調達に時間がかからない
資金調達にかける時間を削減できるため、投資のタイミングを逃しにくいことがメリットです。
また、大きな資金を必要としないため、予算に制限がある状況でも挑戦しやすいことに加え、ローンを組まずに済むという点でも、手間がかかりません。
ただし大きなリターンにはつながりにくい側面もあるため、少額から投資をスタートさせて少しずつ投資規模を大きくしていくことが、資産形成のためには有効といえるでしょう。
🔵メリット2.リスクを抑えられる
ハイリターンを求めない方にとって、少額での投資は安心感を得やすいことがメリットといえるでしょう。仮に運用がうまくいかなかった場合も、深刻な損失にはなりにくいでしょう。
また、不動産投資は「空室リスク」「災害リスク」「修繕リスク」といったリスクがあります。投資額を抑えられるということは、運用する上で抱えるリスクを抑えやすいことになるため、この点も安心材料です。また、いくつかの投資先に少額で出資した場合は、リスクの分散にもなるでしょう。
🔵メリット3.節税効果をもたらすこともある
不動産小口化商品は、個人が現物不動産を共有所有できるため、相続税の節税対策に活用できる場合があります。不動産は、現金・預金より評価額が低いためです。また、任意組合型や賃貸型の場合は、減価償却費として計上できます。
ただし節税効果のみを目的にしてしまうと、理想の収益を得られない状況を招く恐れもあります。メインの目的に設定するのではなく、節税効果=副産物として捉えましょう。
3.少額不動産投資|3つの注意点
少額不動産投資にはさまざまなメリットがありますが、良い面だけに目を向けると失敗のリスクを高めてしまうかもしれません。注意点として投資対象が限られる、手数料が発生する、大きな収益を得にくいなどがあります。正しい知識を身に付けるために、注意点にも目を通しておきましょう。
🔵注意点1.投資対象が限られる
すべての不動産に、J- REITのような金融商品や小口化商品が用意されているとは限りません。「少額投資」を第1条件にすると、投資対象の選択肢を狭める可能性があることは、注意点として押さえておきましょう。
投資対象の選択肢が狭まることによって、人気物件や需要の高い物件と出合う確率が減ってしまうかもしれません。「高額投資=収益性が高い」とは言い切れませんが、都心の駅付近や人気の間取りは少額投資の選択肢から外れやすい点を覚えておきましょう。
🔵注意点2.手数料が高いと利益が減る
不動産少額投資では、以下のような手数料が発生する場合もあります。
・ J- REIT :委託する上で手数料が発生
・不動産小口化商品:委託する上で手数料が発生
・不動産クラウドファンディング:入出金手数料や出資手数料が発生
手数料の分だけ、得られる利益も減ることになります。また、家賃収入や売却益のすべてが分配されるとは限らないため、契約内容を把握しておくことが大切です。
少額で始める場合であっても、投資計画をしっかりと立てて、投資額に対する利益率のバランスに考慮する必要があります。
🔵注意点3.大きなリターンは見込みにくい
複数人で出資する場合、収益が分配されることになるため、大きなリターンは期待しにくいでしょう。また金融商品や不動産クラウドファンディングを利用すると、委託料や入出金手数料がかかるケースもあります。
「もう少しリターンを得たい」という場合は、少額から始めて少しずつ投資拡大を目指してみるのも方法のひとつです。投資先を増やす、もしくは徐々に出資額を増やすなど、運用の方法を変えてみるとよいでしょう。
4.少額不動産投資にはどんな人が向いている?
「少額不動産投資が自分に合っているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。少額不動産投資に向いている方が分かれば、自分に合った投資商品なのかを見極めやすくなります。一般的な不動産投資や他の投資商品との比較もしやすくなるでしょう。
ここでは、少額不動産投資がどんな方に向いているのかを紹介します。
🔵不動産投資の経験を積みたい初心者の人
少額不動産投資は「まずは不動産投資の経験を積みたい」「不動産投資がどのようなものか体験したい」といった初心者の方に向いています。
少ない資金で投資を始められて、手間がかからないためです。特に、REITや不動産投資クラウドファンディングは、少額の資金で不動産投資ができます。一般的な不動産投資のように、まとまった資金は必要ありません。
🔵不動産投資会社に管理を全面的に任せたい人
REITや不動産小口化商品、不動産クラウドファンディングなどの少額不動産投資は、不動産投資会社に管理を任せられます。
物件選びや収支計画、キャッシュフローの管理、管理会社の選定、入居者対応、物件の修繕計画などを、投資家自身が行う必要はありません。管理に時間を取られないため、本業やプライベートの予定に影響が少なくて済みます。
🔵リスクを抑えながら安定収入を得たい人
少額不動産投資は、「初心者なのでリスクを抑えたい」「少なくてもよいので安定した収益を生み出したい」といった、リスクを抑えながら安定収入を得たい方に向いています。少ない手元資金で投資を始められるためです。
一般的な不動産投資と比べて、投資資金が少なくて済むため、希望通りの運用とならなかった場合でも損失を抑えられます。また、半年や年に1回程度、配当を得られる場合もあります。
🔵多額の資金はないが不動産投資に興味がある人
REITや不動産小口化商品、不動産クラウドファンディングは、不動産投資ローンを組む必要がありません。
一般的な不動産投資の場合は、多額の資金の借り入れを行い、ローンを返済しながら運用する必要があります。運用がうまくいかなければ、残るのは借金です。
少額不動産投資はローンを利用せずに済み、借金を背負うことがないため、初心者でも安心して始められます。多額の資金がない中で、不動産投資に興味がある方に向いています。
5.少額不動産投資でも大きな利益は見込めるのか
少額不動産投資で大きな利益を得ることは難しいです。不動産投資に限ったことではありませんが、取引金額が小さいと、得られる利益や損失は少なくなります。
リターンとリスクはイコールとなるため、ハイリターンを求めるのであれば、レバレッジなどのハイリスクな投資を行う必要があります。
ただし、不動産クラウドファンディングなどの少額不動産投資は、初期投資金額が少なくて済むため、始めやすいのが魅力です。
6.小規模で資産形成を始められる「現物投資」とは
少額で投資した場合、物件を所有できず売却益を得られないケースや、大きな収益につながりにくいといった側面もあります。また、金融商品や不動産クラウドファンディングでは取り扱っていない人気物件もあり、投資対象が限られてしまうのも難点です。
選択肢に小規模でできる「区分マンション投資」を加えることによって、より長期的かつ安定的なリターンが実現しやすくなるでしょう。区分マンションの特徴を解説します。
🔵主に「区分マンション」を所有するスタイルの投資方法
マンション投資には「一棟マンション投資」と「区分マンション投資」があります。区分マンション投資は、1室単位で購入するため、1棟投資よりも初期費用を大幅に抑えられます。管理コストを軽減でき、1棟投資よりも流動性が高く、売却しやすいのも魅力です。
区分マンション投資を選択肢に入れることによって、一棟では購入できなかった賃貸需要の高いエリアの物件も対象になります。「手堅く人気の物件を購入したい」「小規模で投資したい」という方に、区分マンション投資は適しているといえるでしょう。
また、ひとりで区分マンションを所有した場合、家賃収入や売却益を複数人で分配することはないため、リターンをそのまま得られることも魅力です。
ただし、1棟投資より初期費用が少ないとはいえ、不動産投資ローンを組む方が多いです。ローンを利用すると、完済まで他のローンを借りられなくなる場合があるため注意しましょう。
🔵不動産投資ローンを組んで資金を補うケースが一般的
不動産投資は「自己資金のみでは賄えない」「手元に資金を残しておきたい」などの理由で、金融機関からの融資を受けることが一般的です。
少額の資金で高い収益を得る「レバレッジ効果」を期待できることも、ローンを組んで不動産投資を始める魅力といえるでしょう。
ローンを組むことに抵抗がある方や、毎月のローン返済を懸念点に挙げる方がいるかもしれません。しかし、資産価値が高い物件を所有する際の、一時的な自己資金の持ち出しなどは、将来への備えと捉えることもできます。
不動産投資を成功させる上では、最終的に資産となるか、家計を圧迫しないシミュレーションができているかなどにも注目して、多角的な視点から判断することをおすすめします。
7.フルローンの不動産投資は危険?
「十分な自己資金を用意できない」「余剰金を確保したい」などの理由から、フルローンを検討するケースもあるでしょう。フルローンを組むと手元に資金を残せる、レバレッジを効かせられるなどのメリットもありますが、注意点にも目を向けなければなりません。
返済額の増加やローン審査の厳しさにも考慮し、慎重に検討することが大切です。
🔵フルローンのメリット
フルローンで不動産投資を始める場合、以下のような事柄がメリットとして挙げられます。
・手元に資金を残せる
預貯金に余裕のない状態では、長期的な空室や大がかりな修繕に対応できず、頭を抱えてしまうかもしれません。手元に資金を残しておくことで、突発的な支出にも対応しやすくなるでしょう。加えて再投資の資金にも回せるため、投資のリスク分散や効率的な運用にも有効です。
・レバレッジ効果を高められる
頭金を出さずにフルローンを組むことによって、より高いレバレッジをかけることになります。少額で投資して大きなリターンを得られた場合は、収益性の高い運用ができたことになり、レバレッジ効果を最大限に生かした投資が実現できるでしょう。
🔵フルローンの注意点
収益物件の購入をすべて融資で賄う場合、メリットとともに下記のような注意点も押さえておきましょう。
・月々の返済額が増える
融資額が増えることによって、月々の返済額は増え、返済期間も長期化しやすいと覚えておきましょう。フルローンを組む際は、計画的な返済プランを立てることが大切です。
・融資額の大きさに伴って審査も厳しくなる
フルローンの場合、ローン審査が厳しくなる傾向にあります。「年収」「勤続年数」「所有資産」「信用情報」などを基準に、返済能力の有無を精査されることが一般的です。
8.小規模で始める区分マンション投資もあり!成功させる4つのコツ
区分マンション投資は、長期的な資産形成に適した投資方法ですが、成功させるためにはいくつかのポイントを意識しておく必要があります。ここでは、物件選びや運用方法について知識を深めること、信頼性の高い不動産会社を選ぶことなど、成功のために不可欠な要素を4つの視点からまとめました。
🔵 1.知識を深める
区分マンション投資を成功させるために、正しい知識を身に付けることが大切です。高利回りや安い物件といった目先の情報だけで判断してしまうと、計画通りにいかず失敗のリスクを高めてしまうかもしれません。
着実な資産形成を図る上では、物件の選び方や運用方法について理解を深め、事前調査を徹底することも必要になります。将来的な賃貸需要、ローン返済のシミュレーションなども分析しておきましょう。長期的な資産形成や収益性を考慮して、投資プランを立てることが成功につながります。
🔵 2.信用できる不動産会社と契約する
丁寧にヒアリングした上で、適した物件を紹介してくれるような不動産会社と契約しましょう。
年収や年齢、家族構成なども考慮しつつ、顧客の望む投資プランに耳を傾けてくれる担当者であるかということは、見極める基準のひとつです。また、収益性の高さや高利回りといったポジティブな情報だけでなく、不動産投資や検討している物件のリスクについて説明があるか、ということも信用度を確かめるポイントになります。
運用上のリスクなどを提示した上で、対策を講じる手段をもっている会社を選ぶようにしましょう。
🔵 3.計画性のある運用をする
不動産投資は、数年から数十年かけて運用することが一般的です。長い目で見て、入念に収支計画を立てるようにしましょう。目標とする収益や資産形成のゴールを設定し、実現するためのシミュレーションを十分に行わなければなりません。
突発的な支出に備えて、資産を確保しておくことも大切です。空室による補塡や突発的な修繕費に備えて、余力を残しておくとよいでしょう。さらにリスク分散の観点から、再投資を検討する場合もあるかもしれません。余剰金があれば、自身のタイミングで再投資をスタートできます。
🔵 4.市場調査を徹底する
収益物件選びにおいて、市場調査は不可欠です。空室リスクを避けるためにも、賃貸需要に影響する以下のような要素をチェックしておきましょう。
・近郊エリアの人口動態
・交通アクセス
・外観と内装のデザインや間取り
・管理状況
不動産会社に任せきりにせず、自ら所有する物件の価値を把握することがポイントです。需要のある物件を見極めることは、堅実な運用に大きな影響を与えます。
9.予算に合った不動産投資をするために「GALA NAVI」で情報収集を!
不動産投資をする上で大切なことは、物件情報の収集と正しい知識を深めることです。「GALA NAVI」では、最新物件情報や資産運用に役立つコラムなどを掲載しています。
運営元のFJネクストグループは、首都圏において投資用マンション供給戸数で第1位を獲得した実績をもつ不動産会社です。FJネクストの生きたノウハウが詰まったGALA NAVI は、情報・知識の観点から投資家の皆さまをサポートいたします。
10.まとめ
少額で始める不動産投資には、「REIT」「不動産小口化商品」「不動産クラウドファンディング」などがあり、資金調達の時間を削減できる、リスクを抑えられる、節税効果を期待できるなどの点がメリットとして挙げられます。
一方で、投資対象が限られる、手数料の発生により利益が減る、大きなリターンは見込みにくいことなどは注意点として認識しておきましょう。「投資対象の選択肢を広げたい」「より長期的・安定的な資産形成を目指したい」という場合、区分マンションへの現物投資を選択肢に加えることもおすすめです。
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