複利とは?投資家なら知っておきたい基礎知識
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不動産をはじめとする投資の目的は、所有している資本の増額であり、投資方法によって特徴やリスクなどが異なります。
可能であればローリスクハイリターンの商品を選びたいところですが、ときにはリスクを取らなければならないことがあるものです。
利益を得る方法のなかには、資本をそのまま投資に使うものと、投資によって得られた利益を使用するものが挙げられます。
本記事では、投資における複利について、投資家なら知っておきたい基礎知識とあわせてご紹介します。
複利とは
複利とは、投資や資産運用で得た利益を元本として、新たに得られた利益を指します。
いわゆる「利益が利益を生む」状態であることから、運用期間が長くなるほど多くの利益が発生する仕組みといえます。
このような状態を「複利効果」と呼び、効率良く利益を得る方法として多くの投資家が望む状態です。
一方、投資を始めたときの元本で得られた利益は「単利」と呼び、安定した利益を得られる特徴があります。
単利では運用が長期化しても得られる利益に変動がないため、長期的に見ると複利のほうが多くの利益を得られます。
複利と単利の比較
では、単利と複利で運用することで、得られる利益はどのように変わってくるのでしょうか。
こちらでは、複利と単利の比較を表形式でご紹介します。
下記条件にて、複利と単利のシミュレーションを算出してみましょう。
- 元本 :10万円
- 年間利回り :5%
運用期間(年) | 単利 | 複利 | 利益差 |
1 | ¥105,000 | ¥105,000 | ¥0 |
5 | ¥125,000 | ¥127,628 | ¥2,628 |
10 | ¥150,000 | ¥162,890 | ¥12,890 |
20 | ¥200,000 | ¥265,330 | ¥65,330 |
30 | ¥250,000 | ¥432,194 | ¥182,194 |
こちらの表より、複利で同年運用をしたほうが、単利よりも多くの利益を得ることがお分かりいただけると思います。
運用期間が長いほど得られる利益が多くなり、30年間運用すると1.7倍程度の差が現れます。
単利で元本を倍にするためには20年の運用期間が必要ですが、複利の場合は15年程度で得ることができます。
複利・単利の計算式
複利と単利は、下記の数式で算出することができます。
- 複利=元本×(1+年利)^年数
- 単利=元本×(1+年利)×年数
先ほどの条件で、5年運用した場合の計算を見てみましょう。
- 複利=\100,000×{(1+0.05)^5年} =\127,628
- 単利=\100,000×(1+0.05)×5年 =\125,000
複利は乗数で増加し、単利は掛け算で増加することから、年月を経るごとに差が現れます。
複利はその特性上、短期でプランや契約変更などを行うと、利益が発生しにくくなります。
そのため、複利で運用を行う際は、長期的な投資を行う前提で検討しておきましょう。
72の法則とは
72の法則とは、特定の年間利回りで複利を運用した場合、何年後に資産が倍になるのかを簡易的に求められるものです。
先述の条件と同様に、年間利回り:5%で資産が倍になる年を計算してみましょう。
- 72÷5(%)=14.4(年)
こちらの値は、表に記載した複利と運用期間でも合致している数値になります。
年間利回りの値が高いほど、資産が倍になるまでの期間が短くなるといった点がお分かりいただけると思います。
単利の場合、10万円を5%で運用した場合、毎年の収益は5千円になります。
倍である20万円になるためには、利益額10万円÷5千円/年=20年 の期間が必要です。
このことからも、複利で運用したほうが単利で運用したときよりも多くの利益を短期間で得られることがお分かりいただけるでしょう。
おわりに
本記事では、投資における複利についてご説明しました。
複利は投資によって得られた利益を使って、より多くの利益を生むことを指します。
利益が利益を生む状態であり、元本で運用して得られる利益の単利よりも高額な利益を得ることができるのです。
単利と複利は下記の数式でも求められますが、複利の場合は72÷年間利回りの「72の法則」でも求められます。
- 複利=\100,000×{(1+0.05)^5年}=\127,628
- 単利=\100,000×(1+0.05)×5年=\125,000
資産運用を行う際には、利益が利益を生む複利での運用を検討してみましょう。
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