豊かな老後に向けて。定年後の仕事とお金、どうする?
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社会保障制度の将来に大きな不安の残る現代。
定年を迎えても、年金が支給される65歳までは働き続けたいと考える方も多いのではないでしょうか。
また、昨今では年金の支給年齢引き上げなども議論されており、老後はどうなるのかとますます不安が募ります。
人生100年時代の老後を豊かに過ごすため、定年後の仕事やお金について考えてみましょう。
定年後の仕事って、いくらもらえるの?
電通総研が2015年に実施した「シニア×働く」調査では、定年退職経験者のうち男性の約72%、女性の約55%が定年退職後も仕事を継続しています。
しかし、平均手取り月収は、60代前半で男性24.9万円、女性11.9万円、60代後半で男性18.8万円、女性11.1万円と、年齢が上がるにつれて減少しています。
これは、60代後半の働き方の主流が非正規社員になるからであり、同調査では、60代後半の働いている人のうち、男性の33.8%、女性の67.1%が「アルバイト・パート」でした。
また、働いている60代は、男女とも約7割が現在の働き方に「満足」していることにも注目です。
働く理由としては、年金支給前の60代前半は男女とも「お金」のためがトップになりましたが、60代後半になると、男性は「健康維持」、女性は「社会や人とのつながりを実感できる」が多くなりました。
仕事を選ぶ基準は、60代前半の男性は「これまでに培った経験の活用」することを重視しますが、60代後半になると「自分の健康」や「時間的ゆとり」を重視する方が増えます。
一方、女性は60代前半・後半を通じて「最低限の収入の確保」「自分の健康」「これまでに培った経験の活用」「仕事と自分の生活のバランス」「時間的ゆとり」のそれぞれを重視しているようです。
定年後は、非正規社員として働くことが多くなるため、現役時代に比べて収入が減ります。
一方で、健康状態に合わせたゆとりある仕事を選びたいという方が増えます。
また、社会とのつながりを維持することを重視し、「働けるだけで満足」という気持ちを持つ方も多いようです。
定年後の仕事を選ぶポイント
定年後に仕事を探す際は、下記のポイントを押さえておきましょう。
必要な収入と発生する支出を具体化する
定年後に仕事を探す際、これからの生活に必要な収入と、生活費を含めた支出を考慮しましょう。
厚生労働省の調査によると、標準的な65歳夫婦の生活費は、25万円程度と発表しています。
しかし、国民年金や厚生年金による補てんがあることから、収入と支出の差額を稼げる仕事を探しましょう。
とはいえ、まずはムダな買い物を減らしたり、毎月発生するランニングコストなどの支出を見直したりすることが重要です。
希望条件・譲れない条件を明確にする
各ご家庭によって、「○○だけは譲れない」「最低限○○は必要」といったようなものがあると思います。
定年退職後も同様の条件で仕事を探す人がいますが、条件によってはなかなか見つからないことがあります。
そのような場合、妥協できる点と絶対に譲れない点を明確にしておくことで、自分に合った仕事を探しやすくなります。
勤務地や拘束時間、これまでの経験を活かした仕事などは、譲れない条件に含まれることが多い要素です。
経験を活かせる
定年退職を迎える人には、数十年間の社会人生活を経て獲得した、さまざまなスキルを習得していることが多いです。
習得したスキルのなかには、企業が即戦力として欲しているものも存在しており、条件がマッチすればすぐに働けるでしょう。
一見誰でも習得できそうなスキルでも、実はなかなか習得が難しいスキルであることも考えられます。
そのため、再雇用時の就職活動時には、これまでに積み上げてきた実績やスキルをすべて伝えましょう。
定年後にお金を稼ぐ方法
ここからは定年後もお金を稼ぐ方法を考えていきましょう。
これには、主に「仕事を探す」と「資産運用をする」の2つの方法があります。
仕事を探す
まずは、定年後も今までの勤務先に働き続ける「再雇用制度」があります。
上記の調査では、定年後も引き続き働いている人の56.6%が再雇用契約をして、同じ会社やグループ会社で働いています。
また、現役時代に培った人脈を活かして仕事を紹介してもらう、友人や親族などから仕事を得る、人材紹介会社やハローワークを活用して仕事を探すなどの方法があります。
近所で探すなら、近くの店舗のアルバイト募集の掲示などを探すのも良いかもしれません。
収入としてはさほど多くはありませんが、地域貢献や近隣とのつながりを重視するのであれば、シルバー人材センターに登録するという選択肢もあります。
資産運用をする
投資は年齢に関係なく、いつでも始めることができます。
特にシニアの場合、定年を機に退職金で資産運用を始める人も少なくありません。
老後の資金を運用するのですから、元本はできるだけ確保したいものです。
そうなると、個人向け国債やインデックスファンドなどの投資が候補に挙がります。
一方、定年前に始めたほうがいい投資もあります。それは不動産投資です。
不動産の運用はある程度の年数が必要なうえ、年齢が上がり定職がなくなるとローンが組みにくくなります。
ですので、ローンでの借り入れを前提にするのであれば、なるべく早い段階から始めたほうが良いのです。
資金的な不安は資産運用で解決しつつ、浮いた時間を趣味や友人との時間にあてることができれば、充実した生活につながるでしょう。
定年後におすすめの仕事
下記は、定年後に選択肢として採用されることが多い仕事の一例になります。
家事代行
家事代行は特に女性から高い人気を得ている職業であり、多忙な就労者層をサポートする役割を担います。
掃除や食事の用意だけではなく、子育ての経験を活かしたベビーシッターなどを行うこともあります。
日常生活において家事は評価される場面が少なく、賃金が発生しない労働ともいえる作業です。
このような家事を行うことで賃金を得られると、生活の安定性向上だけではなくやりがいを感じられるのではないでしょうか。
警備
警備は主に男性に人気の職業であり、環境を整えるために工事現場やイベント会場などさまざまな場所に配置されます。
長時間働けるような体力を保有しており、長期で入れる人に向いている仕事といえます。
利用者の安全を守ることが主業務であり、仕事内容によっては道案内やエスコートなども求められます。
そのため、体力面だけではなくコミュニケーション能力に長けた人にも向いている仕事といえます。
清掃
清掃の仕事は男性・女性問わず、多くの定年退職者に人気の仕事です。
清掃場所によっては早朝だったり日中だったりするため、自分が働きたい時間帯を選ぶことができます。
働き始めたときはお金が目的だったものが、いつの間にかキレイにすることにやりがいを感じ出した、という人は少なくありません。
清掃現場で身に付いたスキルのなかには自宅でも実践できるものが含まれているため、オン・オフ問わずキレイな環境で生活を送れるでしょう。
倉庫や工場への勤務
倉庫や工場での勤務と聞くと、重い荷物を運んだり重機を操作したりといったイメージを持つ人が多いと思います。
しかし、実際にはピッキングや仕分け、梱包、検品といった軽作業も含まれているのです。
これらの作業に力はほとんど必要ありませんが、同じ作業を何時間も行えるような高い集中力が必要になります。
とはいえ、集中力が続く人にとっては、気付いたら1日が終わっていたということもあるため、楽しく稼ぐことができるでしょう。
教育・指導関連
定年退職者が保有している知識や経験を活かして、学生や社会人に対して教育・指導するような仕事もあります。
たとえば、戦力の育成が主目的である論文の添削や塾講師、日本語教師などがこれらに該当する仕事といえます。
幅広い分野を担当する必要はなく、これまで培った経験や知識などを活かせる仕事は、探せば見つかるはずです。
ノウハウをムダにせず、次世代を担う人材に教育・指導ができる仕事は、賃金だけではなく大きなやりがいを感じられるのではないでしょうか。
定年後の仕事に向けて準備すべきこと
定年後に仕事を探す前に、下記を準備しておきましょう。
- 自分が獲得しているスキルを身に付ける・明確にしておく
- 定年前から仕事を探しておく
- 仕事が見つかりやすいように、人脈を広げておく
- 副業から始めてみる
定年後も働く場合、就職活動をする必要があるため、自分のアピールポイントを明確にしておきましょう。
マネジメント能力や実務能力など、獲得しているスキルは多岐にわたり、採用担当者はこれらを参考に採用・不採用を決定します。
とはいえ、定年退職後に仕事を探し出すと収入を得られない期間があるため、退職前に探しておきましょう。
探す際には、就労中に得た人脈などを活用する人もいます。
未経験のジャンルに臨む人は、本格的に働く前に比較的リスクが少ない副業から始めてみると良いでしょう。
定年後を豊かに過ごすために必要なこと
日経新シニアライフデザイン研究会、JTB総合研究所共同調査によると、”幸せシニア”を下支えする要素は、「医食住(健康や暮らし)・行(移動や旅行、学び)・働(仕事・役割)」となりました。
なかでも、社会保障制度の将来に大きな不安の残る現代では、生活の糧を得るための「働」は特に重要です。
また、シニアの仕事探しの場合、金銭的なメリットに加えて「人や地域との交わり」「学びの機会」「社会への役割意識」といった要素も必要となります。
経済的な基盤に加えて、社会との接点や役割意識を持つための仕事探しを重視すべきでしょう。
ただし、定年後の仕事は非正規が多く、給与はそれほど高くありません。
より金銭的に豊かな老後を目指すなら、若いときから資産運用などをして、資産を築くことも考えていく必要があります。
年金や医療などをはじめとした社会保障制度への不安は尽きることがありません。
人生100年時代の老後を豊かに過ごすため、定年を迎える前に、定年後の仕事やお金について知識を深めておきましょう。
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